Plants(植物達)の最近のブログ記事

秋は何色?

皆さんにとっての秋色イメージはどんな色ですか?
赤?ベージュ?黄色?
今年の白馬はコロナ禍の影響で、例年より早く9月の4連休で閉園となりました。
今年はトータルで1ヵ月にも満たない間の営業期間でしたが、白馬ではあっという間に秋の始まりです。
白馬の秋景色の中から、いくつかご紹介します。

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秋ならこんなグラスはいかがですか?

庭は季節の良い春だけの事を考えて植物選びをするのはつまらないですね。
猫の額ほどしかないとか、スペースが全然ない場合、そこに植えられる植物数にも制限があるので、植栽計画はこちら白馬コルチナ・イングリッシュガーデンとはタイプとコツが違うのですが、ある程度のスペースがあるならば、しっかりと4シーズン、春夏秋冬を考えた植栽計画を目指すとガーデニングも楽しくなりますよ‼

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ススキも色付いてきて、赤っぽっくなってきました。

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黄金葉の樹木はニセアカシアです。
この黄金葉は青空の下、本当にきれいで下からこの樹を見上げるとずっと、そこにいたくなるような光景です。
高木になるので、植える場所や庭のスペースは十分に取った方が良いですね。

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ロック&コニファーガーデン内にあるエリカは東京近郊では夏の暑さや蒸しで、生き延びたと思っても花が咲くのは難しいのですが、ここ白馬では小さく色鮮やかなピンク色で繰り返し咲いてくれます。

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細くて小さな紫の花はアスターですが、ウッドランドガーデン内に細々と咲いています。
秋はこういった静かな草花を観察するのも良い時期ですね。
明日の関東は台風の影響で、大雨が予想されています。
お庭の片付けや支柱の緩みがないかなど十分に確認して下さいね‼

観葉植物 カラテア・ランキフォリア

This plant looks good near antique furniture.

日本名:カラテア・ランキフォリア
学名:Calathea lancifolia
原産地:ブラジル

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学術名であるラテン語にlanci-(槍形の) folia(葉)と表示される通り、同じカラテアでも他種に比べて細長い葉をつける種です。
カラテアは昼と夜で違った面白い表情を見せますが、昼は葉の付け根から曲がり葉表を見せ、夜になると葉が上に向かって立ち上がり葉裏を見せるため、昼と夜で違う色彩の雰囲気を楽しめるという変わった特徴があります。
この動きを「休眠運動」といいます。
耐寒性:弱い
耐暑性:強い
耐陰性:やや強い
花色:白
開花時期:不定期

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↑実は弊社にてこのカラテアを購入して下さったお客様が見事に花芽を付けて、開花直前のこちらの画像をお借りしました。
白い健気な花が...


【日当たり・置き場所】
半日陰~明るい日陰を好みます。
春以降の暖かい時期であれば屋外での栽培も可能ですが、葉焼けを防ぐため遮光するなど、直射日光が当たらないようにして、室内であればレースカーテン越しの日光が当たるような明るい窓辺が好ましいようです。
乾燥を嫌うため、エアコンの風が直接当たらない場所が好きなようです。

【温度】
原産地がブラジルで、自生しているように寒さには弱いので、10℃は保つようにして、できれば15℃以上あると安心です。屋外で管理する場合は、夜間温度が10℃を下回る前に室内に取り込むようにします。

【用土】
水はけのよい土を好むので、鉢底に赤玉土か軽石をベースに腐葉土を混ぜた用土などを使います。
弊社取り扱いの培養土なら安心ですね![Compost 培養土 ガーデニングの土(40リットル入り)]

【水やり】
用土の表面が乾く前に水やりをしましょう。また空中湿度を好むため、まめに葉にも霧吹きなどで水を噴いてあげるとよいでしょう。
[Biogold バイオゴールド 天然活性液]
などで行うとより葉の色がつやつやして効果的

【肥料】
5~9月の生育期に規定の倍率よりもさらに薄めた液体肥料を与えます。
または緩効性の肥料を2カ月に1度置肥します。[Biogold バイオゴールド オリジナル]
通常冬の間は肥料を与えなくても大丈夫ですが、春~秋と同じくらいに加温しているのであれば平常時と同様に施肥してもOK

【病害虫】
カラテア・ランキフォリアは常に湿った環境を好むので、黒斑病や斑点病などカビが原因となる病気にかかることがあります。病変部分を放置していると健康な部分にも広がってしまうので、その部分は切除して廃棄します。
湿度不足により葉先が枯れることが多く見られます。カイガラムシやハダニ予防も兼ねて葉水や葉っぱの掃除はまめに行うと良いでしょう。

Calathea_lancifolia_202005_01.jpg

観葉植物として愛用されるカラテアですが、葉っぱの裏側が深いブラウン色でアンティーク棚の前に配置するとちょっと魅力的。
しかも、少し柔らかいカーテン越しの日差しを浴びて、居心地が良いとお花も咲くんですよ!こんな可憐なお花が咲くなんて...可愛い?
観葉植物として、お部屋で育ててみてはいかがでしょうか?

アンティーク色のアジサイ

今年は9月から長雨の続く秋ですね。
弊社代表デザイナーのマーク・チャップマンがデザイン・施工・管理を行っている長野県白馬の「白馬コルチナ・イングリッシュガーデン」でもあっという間に秋の気配が進んでいます。

Hakuba_Hydrangea_201809_01.JPGのサムネイル画像










こちらは今年9月に訪問の際に撮影したアジサイです。鮮やかな深い青色のアジサイは一際、目を惹きました。
寒暖差の激しい白馬のような地域、さらに標高の高いガーデンでは特に素敵な青が発色されているようで、ガーデン訪問のお客様から「素敵な色ね~」と歓声が上がります。

Hakuba_Hydrangea_201810_03.JPGのサムネイル画像












こちらは同じアジサイですが、今月の10月に撮影しました。既に秋の紅葉らしき色が始まりました。夏には鮮やかな深みを帯びた青が、少しアンティーク色に変化した気がします。皆さんはどちらがお好みですか?

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ガーデン入口の階段を上るとウォールドガーデンが始まります。
その壁際に植わっているアジサイは2色の色が共存しています。
一株にピンク系と青系。こちらの株は花柄摘みをして何度か返り咲きしているので、花房は小さめですが、色味はまだしっかりしていますね‼
東京近郊では6月頃咲くアジサイが、白馬に来ると10月にも咲いている...。不思議な光景です。

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こちらのアジサイも階段上のウォールドガーデン手前のアジサイです。
ここ昨今、母の日のプレゼントではアジサイが人気になり、あらゆる種類が出ています。
9月にもマジカルシリーズのアジサイが市場では出荷され、都内の花屋さんに並んでいましたよ。




アジサイにも山アジサイ、アメリカアジサイ、つる性アジサイ、カシワバアジサイなどいろんな種類があるので、剪定方法はそれぞれ違います。今回ご紹介したアジサイは以下の学名ですので、皆さんが育てられているアジサイはどんな種類なのか、しっかり見極めてお手入れしてあげて下さいね‼
素敵な庭づくりは手入れを知ることから始まります!!

学名:Hydrangea macrophylla
日本流通名:アジサイ、西洋アジサイ、普通のアジサイなど

球根を植えよう!!

We started selling spring bulbs in our shop.

弊社ショップにも秋植え(春咲き)球根が入荷しました‼
オンラインショップでも一部購入可能ですので、遠方の方は是非ご利用下さい。
マークスガーデンアート[オンラインショップ]

昨年の球根から春の咲き具合や球根の品質を覚えておいて、今年の入荷を吟味します。
球根が春の音連れを知らせてくれると、「楽しいな~」と庭に出るのが楽しみになります。
ムスカリ一つとっても色んな種類があるんですよ‼

Bulbs_2017_02.JPGのサムネイル画像  Bulbs_2017_03.JPGのサムネイル画像
ムスカリ ラティフォリウム          ムスカリ アルメニアカム

濃い青の上にアルメニアカムの青がのっているラティフォリウムという種類は葉も通常のムスカリと違って、つるッとした感じのチューリップに似た葉です。

Bulbs_2017_01.JPGのサムネイル画像
ムスカリ マウントフット

頭にちょこっと白味がかかった帽子が乗ってるかのようなムスカリは珍しくて可愛いですね‼


Bulbs_2017_05.JPG  Bulbs_2017_04.JPG 
チューリップ メリーウィドウ         チューリップ 品種名不明(お客様自身で購入のため)

チューリップはムスカリに比べると少し後(暖かくなったのを確認して)から咲いてきます。
色んな種類があって、本当に毎年迷うのがこのチューリップなんですよね~‼


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チューリップ ファンシーフリル

マークも日本園芸協会発行の会員冊子で球根について、執筆依頼を受けた時にもこのチューリップはオススメの品種でした。ピンクのパステルカラーは春、うきうきしますね!


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チューリップ 品種名不明(お客様自身で購入のため)

かつてオランダが貿易で栄えていた頃、お金持ちの間では見たことのない植物を手に入れることが一つのステータスとなり、生産者達は新しい品種づくりに躍起になっていた時代がありました。
その頃、チューリップ一つの価格が家一軒をも購入できる価格に跳ね上がった事もあります。
それだけ、チューリップは人を魅了してきた植物の一つだったのでしょうね。


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スイセン テタテータ

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スイセン

スイセンは花期も長くパッとした目立つ黄色は乾燥した日本の冬に彩りを与えてくれます。
水はけがよく、土壌があっていて球根たちもその場所を好めば、宿根草化しやすい球根です。
小さい丈なので、テタテートは小さなお庭の方々にはオススメです。


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クロッカス ピックウィック

紫と白、雌しべのオレンジが人目を引きつけてじっくりと覗きたくなるような不思議な植物ですね。


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ミニアイリス ハーモニー

小さなアイリスは「Dwarf Iris(小びとアイリス)」とも呼ばれます。
こちらも小さな花壇、小さな鉢などのコンテナにオススメの球根ですよ‼


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大型花房のスイセンは英国内の至る所で見かけます

どのような球根も一粒だけではなく、沢山植えてみて下さい。
同じ種類を沢山植えることによって、インパクトが出て目を惹きますよ‼
球根で素敵な春の空間づくりを目指してくださいね‼
ショップでは多彩な球根を販売しています。
お近くの方は是非、ショップにてお買い求め下さい。

《ショップ情報》
マークスガーデンアート
オンラインショップ:https://www.marksgardenart.com/
〒182-0026東京都調布市小島町3-43-8 1F
TEL:042-444-1515 FAX:042-444-1542

生産者の想い

先日、日頃お付き合いのある埼玉の生産者のハウス見学に行ってきました。
この仕事をしていると生産者の方々がどんな植物・品種を育てているか、どのような管理をしているか、私達デザインや植栽をする立場の者はどのようにこれらの植物を庭の中で使ってあげられるか、常に気になります。

Nursery_2016_Feb_01.jpg  Nursery_2016_Feb_02.jpg
こんなに沢山のポットが・・・                       花が咲くとこんな感じのゴールドコイン   


日本語流通名:ゴールドコイン(キク科)
学名:Asteriscus maritimum
別名:アステリスカス、ゴールデンダラー
特徴:ゴールドコインは寒さに強く、乾燥にも強いので管理の手間が掛らないのですが、夏の高温多湿に弱いため、常緑多年草ですが一年草で扱われる場合もあります。

状態の良い植物に出会うとワクワクするのは私だけではなくマークの同じようです。

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種から芽が出ているものと出ていないものがあります       芽が出ていない種があります

よ~く、見てください。
種を撒いても発芽していない種がありますよね?
もう一つの画像をご覧ください。種の発芽後、種類によってはこの小さな区画に分かれたプランターに植え替える場合があります。この画像の植物はプランターで直接発芽させた例ですが、芽が出ていない箇所がありますよね?
これは、種の中にも発芽しないもの、発芽する力が弱っているもの、もしくは時間がかかるものが存在しているからです。
その率が発芽率と呼ばれるものですが、この発芽した中でも次の画像では状態の良い苗を選び次の大きさのポットへ移し替える作業です。

Nursery_2016_Feb_05.jpg  Nursery_2016_Feb_06.jpg
ケーキ用のフォークでそっと取り出します              手作業で、一つ一つ一回り大きいポットへ

こうやって、人の手作業なしでは丈夫な苗、状態にはなりません。
この時期、ハウスの中で育てた苗は市場や仲卸業者に引き取られ、少しずつ外気にさらしながら寒さに強く耐寒性を作っていきます。(急に今時期の外気や雪が降るような気温に出されるとしおれてしまったり、元気がなくなってしまったりします)
人間も同じでTシャツ姿で南国で過ごしてたのに、急に上着(保護)もなく北国の気温の低い地域に行くとブルブルと震えて、風邪引いてしまいますよね?植物達も同じです。

生産の現場を目の当たりにすると、こうやって生産者の方々に大切に選ばれて育てられた植物達をさらに次の段階の者に引き継いで、最終的にはお客様のお庭で育ててもらいたい、個性ある植物苗たちを魅力的に庭の中、ポットの中で活かしてあげたいな~と思います。

スノードロップ (Snowdrop) No.3

今日の東京は晴れてはいますが、風が強く冷たいです。
部屋の中では陽のあたる場所はポカポカして気持ち良いですが、外ではピューピューと風の通り過ぎる音がしています!!
そんな真冬の東京は曇り空の多い湿り気のあるイギリスとは違い、冬は晴天で乾燥して風が冷たい・・・そんな印象です。

さて、「マークスガーデンアート」ショップでは花芽付き球根を取扱ってますが、私の大好きな球根「スノードロップ」の花芽がぷっくりと上がってきました。
以前もブログでスノーフレークとスノードロップの違いを記載しましたが、ショップでお客様とお話していてもご存じない方が多いようです。
ちょうど、2種類の花芽付き球根のポットを販売していたので、撮影しました。

MGA_Shop_201501_05.JPG     MGA_Shop_201501_06.JPG
スノードロップ                                スノーフレーク

この2種類は芽の出方や葉、もちろん花も違うんですよ。
この2種類の球根に関しては水はけの良い、湿り気の多い土壌を好むので、こんな風の強く乾燥している日は気をつけてあげないと!!
うっかり、冬だからと思って水遣りを控えていると土が乾燥していることに気付かないで、弱ってしまいます。

「スノードロップを植えたけど上手く花が咲かなかったの」とか「増えるって聞いてたのに、うちのは増えないわ・・・」と言う方がいらっしゃったら、球根を植えている場所(土壌)を確認してください。
樹木の下などで、日陰、水はけがよく、いつも湿っているような土壌を好むこの2種類は人目に触れずひっそりと暮らしたい・・・そんな植物です。日当たりの良い乾燥している場所では育ちにくいので、植物の個性、特徴に合わせて場所を選んで植えてあげて下さいね!!


過去記事
[魅力的な植物達 球根ガランサス/スノードロップ (Galanthus / Snowdrop)]
[球根 スノードロップ (Bulb Snowdrop)]
[スノードロップス (Snowdrops) No.2]
[スノードロップス (Snowdrops)]

"マークのバラA to Z" 「ゴールドバニー (Rosa 'Gold Bunny')」

西武ドームで行われた「国際バラとガーデニングショウ」はまさに東京近郊にバラの季節を呼ぶ日本最大級のガーデニングイベントですね。
この時期からバラの開花が益々進んで、どんどんと咲き始めましたね。
久しぶりに"マークのばらA to Zの"再開です。

今日ご紹介のバラは「ゴールドバニー」。早咲き品種でフロリバンダ系の中では大輪種で耐病性強、樹勢強、トゲが少ない初心者向けのバラです。

Rosa_'Gold-Bunny'_01.JPG     Rosa_'Gold-Bunny'_02.JPG
こちらはブッシュタイプ                         黄色の色が濃い状態

Rosa_'Gold-Bunny'_03.JPG     Rosa_'Gold-Bunny'_04.JPG
満開になった時には少し色が薄くなります            
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つる性の場合でも豊富に花芽が付く品種です


【学名】Rosa 'Gold Bunny'
【日本名】バラ 'ゴールドバニー'

タイプ:ブッシュタイプとつる性
作出年:1978年
作出国:フランス
グループ:フロリバンダ
花房:四季咲き/中輪7cm/カップ咲き
花色:はっきりしたイエロー色
香り:微香
サイズ:H1.0×W0.8m

魅力的な植物達 球根チューリップ (Tulips)

ようやく、日中の気温も穏やかになって、球根を含めて色んな植物達が咲き始めましたね。
球根もムスカリ、スイセン、ハナニラ、チューリップなど、どの芽がどの球根か?どんな飛出し方をするか?どんな葉の色合いか?など魅力的で観察することは沢山ありますよね。

さて、今日は鮮やかで眩しいくらいの色合いを持ち、数多くの種類・品種が存在する球根チューリップのお話です。
チューリップには早咲き、遅咲きなどがありますが、計画を立てて植え込みをすると球根は長く楽しめる植物です。今回のマークからのお話にはチューリップの歴史や興味深い話が語られています。


Tulips
Cultivation of the tulip began in Persia, they say probably in the 10th century.
At that time the gardens seem to have consisted of wild tulips. However, from the 14 tulip species known from Turkey, only four are considered to be of local origin, so wild tulips from Iran and Central Asia may have been brought into Turkey . Sultan Ahmet also imported domestic tulip bulbs from the Netherlands.

Tulips_01_Tricolor.JPG     Tulips_02_Calypso.JPG
チューリップ 'トリコロール'                       チューリップ 'カリプソ'

Later Tulips were cultivated & exported to Europe. Between 1634 and 1637, the enthusiasm for the new flowers started a frenzy now known as the tulip mania. Tulip bulbs became so expensive that they were treated as a form of currency. Around that time, Vases and bouquets, with tulips, often appeared in Dutch still-life painting.
Tulips are associated with Holland, and Holland has the world's largest permanent display of tulips at the Keukenhof park.

Tulips_03_Keukonhof.JPG     Tulips_04_Greenstar.JPG
キューケンホフ公園内のエキシビジョン               チューリップ 'グリーンスター'

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以下日本語訳

チューリップ
チューリップの栽培は恐らく、10世紀にペルシアで始まりました。
当時のガーデンでチューリップを見かけるのは野生種だったようですが、トルコからは14種類のチューリップが知られており、そのうち4種のみがトルコ起源と考えられ、その他はイラン、中央アジアからトルコへ野生のチューリップが持ち込まれたのではないかとされる説があります。*1)

Sultan Ahmet(スルタン アフメト)氏も家庭用チューリップをオランダから輸入していました。
後にチューリップは品種改良され、ヨーロッパへ輸出されるようになります。1634年~1637年の間、今のチューリップマニアとして知られるような、熱狂的な新しい花(新品種)への開発に情熱を注ぎこむ時代が起こりました。チューリップの球根は大変高額で取引され、貨幣のように扱われるようになりました。当時のオランダの人々のライフスタイルを紹介する絵画の作品には花瓶やブーケ(花束)の中に配されているチューリップが描かれています。
チューリップはオランダに結びつきが強く、オランダにはチューリップを半永久的にディスプレイし続けている世界一大きなキューケンホフ公園があります。

*1) オスマン帝国の皇帝

過去記事
[チューリップ(Tulips)]
[花の力プロジェクト 「希望の庭」 秋のメンテナンス+球根植栽]
[コンテナガーデン 球根 途中経過 2012年4月 No.2]
[チューリップ メリーウィドー (Tulip Merry Widow) 2012年4月]

魅力的な植物達 球根スイセン (Narcissus)

昨日、日頃管理している現場ではスイセンのテタテートの品種やピンクチャームなどの品種が咲き始めていました。
先週、2週前まではまだ咲いていなかったのに、ここ最近の天気や気温はあと言う間に庭の景色を変えてくれます。嬉しい驚きですね!!
さて、今日はマークからのスイセン話について、いつもとは少し違った球根情報をご紹介します。
こちらをどうぞ↓

Narcissus is a popular spring flowering bulb for gardens, parks and as cut flowers. Thousands of varieties and cultivars are available.
They are normally sold as dry bulbs to be planted in Autumn. But can sometimes buy in pots too.
The common English name for Narcissus is the Daffodil.

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Narcissus 'Altuist'                 Narcissus 'Fashion Parade'

The daffodil is the national flower of Wales, where it is traditional to wear a daffodil on Saint David's Day (March 1).
All Narcissus species contain the toxin poison, mostly in the bulb but also in the leaves.
Some forms of human brain cancers could be treated with a natural compound found in daffodil bulbs, claim scientists.
Read more: [Cancer Cure in Daffodils | Medindia]

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Narcissus 'My Story'                Narcissus 'Precocious'

Daffodils are grown on farms in Wales, to produce galantamine, a drug used to combat Alzheimer's disease.
One of my favourites I remember from my childhood is Narcissus 'King Alfred' photo below.

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Narcissus 'King Alfred'                          Narcissus spp.

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以下日本語訳

スイセンはガーデンや公園、切り花としても春の球根花として人気があります。
何千という自然種、園芸品種が出回っています。通常、秋に植えつけるため乾いた球根の状態で販売されていますが、時々ポットに入ってる(植えつけられた)状態で買うこともできます。
スイセンの英語流通名はDaffodil(ダフォディル)です。

スイセンは先日ご紹介した[イギリス ウェールズ]の国花であり、伝統的な行事である聖デヴィッド・デー(3月1日)にはそのスイセンを身に着ける風習があります。(余談ですが、スイセンの他にleeks=長ネギも彼らにとって重要な植物で、度々長ネギを身に着けた人々も見かけます。面白い風習ですね!!)

全てのスイセンの種には毒があり、その毒のほとんどは球根内にありますが、葉にも含まれています。
(毒と言っても、ここ最近の報告では)スイセンの球根に含まれている自然毒成分が人間の脳ガンに良い治療に結びつくだろうと言うことが、科学者によって幾つかの形で証明されました。
詳しくはこちらをどうぞ→[Cancer Cure in Daffodils | Medindia]
(※でも、皆さんは上記の結果から効果があると言っても、口にしないで下さいね!!)

ウェールズの農場で育てられているスイセンは、「galantamine」という成分を作り、その成分はアルツハイマー病の患者に効き目があるとされています。
スイセンの'キングアルフレッド'(添付の画像)は私の幼少期を思い出させてくれるお気に入りの一種でもあります。

過去記事
[球根 スイセン (Bulb Narcisuss)]

魅力的な植物達 ヘレボラス/日本流通名:クリスマスローズ (Helleborus)

こんな春の陽気が続くと外へ出たくなりますね!!
お庭ではクリスマスローズが至る所で花を咲かせていますよ。
今日はマークからクリスマスローズの楽しみ方をお知らせです。

Helleborus:

Hellebores are great plants that grow almost anywhere in Japan. Even in this cold wet weather & snow over the last few weeks they keep on flowering!
If you don't cut off the flowers they usually produce seed, so better to be careful when weeding. The seedlings will produce new plants with a big range of colours not the same as the parent plant. Some plants are better to remove old flowers but Hellebores & Digitalis produce lots of seed & easy to grow plants.

Helleborus_04.jpg     Helleborus_01.JPG
下向きかげんに咲くシャイなヘレボラス             花終わりの種から発芽したヘレボラスの芽

Hellebores are quite shy plants & the flowers not easy to see, so sometimes it's a good idea to pick off a flower bring indoors & float it face upwards in a small bowl of water.

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水に浮かべたヘレボラスの花たち                ダブル(八重)のヘレボラスの花


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以下日本語訳

ヘレボラス
ヘレボラスは日本中のほとんどの地域で育つ優れた植物です。(※育ちにくい地域もありますので、ほとんどの地域としています)今年のように冷たく湿った天候、そして積雪のあった直近のこの数週間でもヘレボラスは咲き続けていましたね!

もし、花房を切ってしまわなければ、種を付けることでしょう。その場合は雑草取りの時に抜いてしまわないように注意が必要です。発芽した種たちは新しい株をつくりますが、親株のような色合いと同じではない、幅広い色合いを生み出します。幾つかの植物(例えばバラ、球根花のチューリップ等々)は古い花房を取り除いた(花柄摘みをした)方がいい場合がありますが、ヘレボラスやジキタリスなどは種を沢山付け、容易に(あまり手を掛けなくても)成長してくれる植物なので花柄、花房を取り除かずにそのままにしてあげる場合あります。
ヘレボラスは結構、シャイ(恥ずかしがり屋)で花を見ることが容易ではありません。
そのため、たまには花房を切り、屋内に持っていく(飾ってあげる)ことや小さなボウル(お皿など)に水を張り、その上に花が上を向くように浮かべてあげるのもいい案でしょう。


注意:ヘレボラスは全般的に日本流通名ではクリスマスローズと呼ばれていますが、英国で流通している呼び名の「クリスマスローズ」は特定種の「学名:Helleborus niger(ヘレボラス・ニガー)」だけのことを指します。詳しくは過去記事にて・・・。

過去記事
[ヘレボラス (Helleborus)]
[クリスマスローズ&レンテンローズ (Helleborus spp.)]

英国東部リンカーンシャー生まれ。国内4つの専門カレッジでデザイン、園芸を学び資格習得。長野県の英国式庭園ヘッドガーデナー及びデザイナーを経て、ブリティッシュクリエイティブデザイン社設立、2011年よりマークスガーデンアートを展開。(マークからのご挨拶)

英国東部リンカーンシャー生まれ。国内4つの専門カレッジでデザイン、園芸を学び資格習得。長野県の英国式庭園ヘッドガーデナー及びデザイナーを経て、ブリティッシュクリエイティブデザイン社設立、2011年よりマークスガーデンアートを展開。(マークからのご挨拶)


英国の専門カレッジでデザイン・園芸を学び、チェルシーフラワーショー金メダル獲得メンバー等を経験。2008年入社、英国で得た知識や感動を伝えたくてブログを書く日々。好きな庭仕事は雑草取り。

ガーデンデザイン・ランドスケープデザインの提案・設計・施工・維持管理、ガーデングッズ/ファニチャーの輸入販売等を全国各地でご提供しています。

書籍:小さなスペースをいかす美しい庭づくり

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