
■所在地:大阪府 (夢洲)
■内 容 :・英国パビリオン(ギャラリー、ギフトショップ、カンファレンススペース、テラスバー、ティールーム他)
・建築設計:WOO architects
・施工:ES Global
・外構設計:Fira Landscape Architects
・植栽設計:British Creative Design
・施工:サカタのタネ グリーンサービス、マークスガーデンアート
■面 積:約800㎡
■植栽コンセプト:万博会場の中心に緑豊かなオアシスを創出することでした。デザインに取り入れた植物は、英国各地の庭園で広く見られる種類を選定し、空間に英国らしいガーデンの雰囲気をもたらしています。
2025年大阪・関西万博の英国パビリオンに併設されるガーデンは、英国と日本に根付く庭園文化や自然への情熱を称えつつ、パビリオンテーマ「Come Build the Future(未来を共に築こう)」と調和するようデザインされています。
5つのセクションで構成されたエリアでは、訪れる人々が英国の風景美を感じ取れるよう、また世界各国や日本国内からの来場者に文化的な共鳴をもたらすよう、ガーデン体験を細部まで丁寧に設計しています。
英国では丘陵地帯が多く、村を見下ろす斜面などが典型的な英国風景として親しまれています。レストラン前のエリアはアフタヌーンティーを楽しみながら癒しの時間を過ごしていただける空間をつくりました。
歩道側はカラーリーフが主役です。
開園した4月初旬は落葉樹がまだ芽吹かない季節でしたが、カラーリーフは力強く根を張り、明るい黄緑のカレックスやシルバーリーフのラムズイヤー、フェスツカなどが十分な見応えを生み出していました。
花に目が行きがちな中で、豊かな緑の美しさに足を止める来場者も多く、特に英国を象徴する赤いテレフォンボックス前では、多くの方が記念撮影を楽しむ姿が見られました。


ビレッジグリ-ンとは英国の街や村の中心にある地域の人々が共同で使う場所で、主に英国内では芝生のエリアとなっています。住民が集い、子供たちが遊び、マーケットやお祭りが開かれ、コミュニティの象徴となる場所ですが、万博会場では数週間ごとにイベントが開催されていました。そのイベントで集える場所としましたが、レストラン利用でも屋外飲食ができるテーブル&チェアーが設置され、ガーデンの中でバラや植物を眺めながらくつろげる空間設計を行いました。

黄色のバラはDavid Austine(デビッド・オースチン)のBlythe Spirit(ブライス・スピリット)
優しく、沢山のつぼみと花を咲かせてくれました。
英国を象徴する赤、青、白のユニオンジャックの色彩で構成されたブリティッシュガーデンエリア
ひときわ人目を惹く、面白味のあるトピアリーや青色が鮮やかなキャットミント、サルビア、球根アリウム。
そっと足元をふんわり覆ってくれるゼラニウムなど季節を追って宿根草のリレーが続きます。



バラは主に豪華な花びらをもつイングリッシュローズのピンクやオレンジ、白、黄色などやわらかい色彩で華やかに配置しています。
・William and Catherine(ウィリアムアンドキャサリン)
・Elizabeth(エリザベス)
・Anne Boleyn(アン・ブリン)
・Princess Alexandra of Kent(プリンセス・アレキサンドラ・オブ・ケント)
など
季節を追うごとに緑が濃くなり、素晴らしい芽吹きと共に沢山の植物が最高のパフォーマンスを魅せてくれました。
英国パビリオンへの入場時間も長く、人の待つ列も長くなりました。そんな暑い日差しを遮ってくれる樹木たちはとても重宝し、植物観察で待ち時間も楽しかったというお声を数多く頂戴しました。



ランドスケープ設計のライアン氏と弊社デザイナーのマーク・チャップマン。
おもちゃの積み木からインスピレーションを得た英国パビリオンは、モダンで革新的、そして英国らしいユニークなデザインのパビリオンです。
世界を変えるイノベーションを生み出す力を持つ小さなアイデアに基づいて、設計された英国パビリオンは完全移設式モジュールシステムを採用しており、フレーム材の再利用が可能となっています。光と時間によって表情を変えるファサードは夜間照明により、ユニオンジャックが浮かび上がる仕組みになっています。
パビリオンの層状でタイル状に配置されたヴェールは、産業革命初期の革新から着想を得ており、穿孔パネルは、テキスタイル織機で使用されたパンチカード(複雑な布のパターンを形作る初期のプログラム可能技術)を想起させます。
万博では各国パビリオンの建築が注目されがちですが、豊かなグリーンとガーデン、樹木や草花に力を注いだパビリオンは少なかったのではないでしょうか。まさに"ガーデニング大国・英国"らしさを体現したパビリオンとなりました。

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