Gardens(庭園)の最近のブログ記事

ホテルグリーンプラザ箱根 

昨年、火山の観測史上初めて大涌谷でごく小規模な噴火がおこりました。それ以来、観光客がパタリと減ってしまった箱根でしたが、その間もホテルグリーンプラザ箱根のスタッフ一同は静かにお客様が戻ってくるのを日常と変わらない業務、おもてなし、生活をこなし待っていました。
そんな中、今年の夏前に箱根のロープウェーが全線開通し、多くのお客様が戻ってきてくださいました。

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エントランスのコニファーたち             ガーデナーの山本さんと

エントランスの奥に見えるのは箱根ロープウェーです。
ここホテルグリーンプラザ箱根は姥子駅に隣接しています。その一つ先の駅が大涌谷になります。
エントランスのコニファーたちも順調に生長しているようで、化粧砂利が、見えなくなるくらいの広がりをみせています。
毎回、庭の状態を専属ガーデナーの山本さんと話合い、対策していきます。

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レストラン前のテラスガーデン             コニファーの傷んでいる箇所を手入れ中のマーク

ホテルグリーンプラザ箱根ではホテル宿泊客の方に自由にお庭を散策していただけます。
特にレストラン前のテラスガーデンは屋上庭園になっており、ここから富士山が眺望できます。
晴れた日の富士山は迫力があって、本当にきれいなんですよ!

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風と雨の水滴に映えるグラス             グラスとバーベナは素晴らしい相性です!!

ここテラスガーデンは、イングリッシュガーデンという事ではなくグラブル(化粧砂利)を敷いて、グラスガーデンの参考になる植え方あったり、パーゴラにバラが絡んでいたり、芝生一面のガーデンが離れで見られたり、様々なスペースを利用しています。
一人で管理している女性ガーデナー山本さんの手間ができるだけ、省けるようにも考えての設計です。
夏が終わり、富士山の眺望が映える秋の季節は箱根への小旅行がオススメです‼

【英国最新ガーデンニュース】小児患者のための、楽しくて為になるガーデンセラピー

今日はしばらくぶりの英国ガーデン事情です。
先日、弊社がお手伝いしたガーデニング誌「ビズ」特集としても触れた「ガーデンセラピー」。
個人的にも興味のある分野ですが、英国での"英国らしい"事例を見かけたのでご紹介します。

今年初夏、イングランド北西部・マンチェスターで、小児患者専門の病院の屋上に、患者(子供達)のためのルーフトップガーデンが創られました。この病院には、学校の代替となる教育プログラムがありますが、このガーデンは患者への植物を通したセラピーとして、そして植物のある遊び場としても機能しています。屋上の遊び場は以前からあったものの緑は無かったので、病院側は「庭(植物)」がもたらす治癒的な効果に期待しているそうです。

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ソース&写真クレジット:Manchester Evening News

海外ではガーデン・セラピー、Therapeutic Horticulture(園芸療法)は、学問としても確立され、数多くの取組みがなされています。地元大学のガーデニングソサエティとブック・フェスティバル、協力企業のスタッフの協同で創られたこのガーデンの面白い点は、治療的側面だけでなく、植栽されているのが「シェークスピア作品に登場する植物たち」だということ!

みなさん、シェークスピアの四大悲劇「『オセロ』に何故レタスが登場するのか?」ご存じですか??
子供たちは「真夏の夜の夢でのタイム」「リア王でのローズマリー」「冬物語でのラベンダー」など、ストーリーにおける植物の役割を、その植物たちに直に触れながら読み深めることができるのです!

日本でも俳句における季語ほか「文学と植物」は切っても切れない関わりがありますよね。この取組み、植物によるセラピー(治療・癒し)だけでなく、子供への教育、楽しさも備えている点で、日本でも是非取り入れてほしい事例です。

弊社は英国のガーデンライフスタイルをご紹介していますが、流れゆく季節と季節ごとの植物や実りを楽しみながら暮らすことは日本でも本来は当たり前のライフスタイルであり、それが「ガーデンセラピー」の根本なのかな、なんて思ったりします。

不安定な天候で夏バテ気味な方、こんな時にこそ植物に触れて癒しと元気をもらってほしいです‼ また、お子さんの宿題を手伝っている親御さん、物語と植物についての自由研究は、きっと手伝う自分自身も癒される良いテーマになると思いますよ!

白馬コルチナ・イングリッシュガーデン 2014年6月

6月28日(土)からコルチナ・フラワーフェアーが始まりましたが、既にお庭に訪れていただいた皆様ありがとうございます。また、「これから行くのよ!!」と言う方、日に日に庭の植物は忙しくなってきましたよ。毎日のように違う表情を魅せる白馬コルチナ・イングリッシュガーデンの6月中旬のレポートですが、既に終わっている花々、開花してきた花など庭が忙しい季節になってきました。

「白馬コルチナ・イングリッシュガーデン」では庭をデザインした弊社デザイナー兼ガーデナーのマーク・チャップマンがグリーンシーズンの間、毎月一度は通い、庭が理想通りに育っているか、問題はないか、手入れはされているかなどチェック・アドバイス、そしてスタッフと同じようにメンテナンスを行っています。
6月28日から始まる白馬コルチナ・フラワーフェアーの前には十分に準備ができているかの確認とメンテナンスを兼ねて、白馬へ行ってきました。

5月のゴールデンウィーク頃までは雪が残っている白馬ですが、6月初め頃から気温が上がり、一斉に植物達が芽を伸ばし始めます。
この日は雨上がりの朝を迎え、雫を含んだ花びらや葉が太陽光に反射してキラキラしていました。

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雨上がりのフウチソウ                         水辺のアイリス

豊富な山からの水がガーデン脇を流れる小川に流れ込み、水辺の植物の生長を助けてくれます。昨年植栽工事を終えたウッドランド・ウォークイン・ガーデンエリアはまだまだ植物が小さいのですが、それでも昨年より確かに生長しています。
そんな、庭の育ちを見ていると今年の夏はどうなるかな?来年はどうなっているんだろう?と創造が膨らみます。


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黄色のルピナスは調子いいですよ                  ピンクのやさしい色合いのオリエンタルポピー

その他のエリアでもボツボツと特徴ある、目立つ色合いの植物達が開花してきました。この白馬コルチナ・イングリッシュガーデンでは本来の庭(ガーデン)を感じていただきたいとのデザイナー、マークの想いがあります。
「本来の庭」と言うのはその時期にしか咲かない植物、特別な時、一期一会の庭を感じてもらいたいということです。常に満開のお花畑ではなく、時期によって咲き方や咲く順番が違うのは宿根草が持つ特徴です。一年草を植えれば、華やかには見えますが、その時だけで時期が終われば、掘り起こし、次シーズンの一年草に植え替える必要があります。それは、英国人にしてみればフラワーパークと呼ばれる物で「ガーデン」とは呼びません。英国の庭(ガーデン)、英国人は「季節(シーズン)を庭と共に過ごす」。そんな想いや文化がガーデニング大国の国民には浸透しているのでしょう。
白馬コルチナ・イングリッシュガーデンでは入口付近に皆様をお出迎えするための寄せ植えや一年草を植えています。その部分だけで、あとは宿根草、灌木、樹木、全て季節ごとに違った表情を見せる植物達で演出されています。

イングリッシュガーデンを造成したいとの依頼があった時から、その「季節を感じる」というコンセプトはマークの頭にありました。それ故、こちらのガーデンでは「seasonal(シーズナル)」をコンセプトに植栽計画が練られています。
皆さんもフラワーパークとガーデンの違いを直に感じてみて下さい。
ようやく、白馬ではバラが開花してきました!
今週末、白馬の庭で皆さんをお待ちしています。

【英国ガーデンニュース】テムズ河にできる「ガーデン・ブリッジ」

ロンドン・テムズ河に"庭"で出来た橋「ガーデン・ブリッジ」

Facebookでもご紹介させていただきましたが、今日は「ガーデン・ブリッジ」の話題。
ロンドン・ブリッジやタワー・ブリッジほか有名な橋が多くある、英国・ロンドンのテムズ河。
そこに新しく「『ガーデン・ブリッジ(Garden Bridge)』=庭で出来た橋」が創られる」という記事を現地新聞で見かけました。

*Photo Credit:
英・Independent紙、Heatherwick Studio
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「都心ど真ん中の橋を、"庭"にする」という発想、何てイギリスらしいんでしょう!!

緑や庭が本当に密接な存在なんだな~と思いました。

橋はロンドン南部と北部を繋ぎ、橋上(ガーデン)には、樹木や芝生、ワイルド・フラワー、さまざまな植物が植栽され、ロンドン特有の自然の生息地にもなるそうです。


テムズ河の橋は、車や列車用レーンの脇に歩道がある場合が多いのですが、この橋は「徒歩でしか渡れない橋」。車も通らず騒音もない。木々や花々を愛でながら、水の流れと鳥のさえずり、木々が揺れる音を聞きながら、のんびり散歩したり景色を眺めたりできる「一番ゆっくり渡る橋」になるようです。

この度政府からの資金援助もあり2017年完成を目指すことになったこのプロジェクト。政府の資金援助には否定的な声もあるものの、ここは是非「ガーデン大国」イギリスの底力を見せてほしいです!

どんな植物が植えられ、どんなガーデンになるのでしょうね~?現地の人も観光客も、お年寄りから子供まで、みんなが楽しめる、憩いのガーデンになることを期待しています^^

ザ・サビル・ガーデンズ(The Savil Gardens)

8月の英国、子供がいる家庭では学校が夏休みホリデーに入り、保護者も同時にホリデーを取ることが多く、家族でホリデーに出かけることが多いのが特徴です。
今年の英国は例年に比べると猛暑だったとはいえ、30℃を少し超すばかりの気温が2週間ちょっとあったとか・・・?それでも、日本に比べると羨ましい気温ですよね?
ロンドンのような都会では冷暖房が当たり前ですが、ちょっと田舎のB&B、一般家庭では冷房なんてありません。それを考えると、例年に比べて暑かったのでしょう。至る所で、「今年は猛暑」「暑かった~」と言う声を聞きました。

こちらはWindsor Great Park (ウィンザー・グレート・パーク)内にあるSir Eric Savill(サー・エリック・サビル氏)によって1930年代に造られ、現在では王室によって運営・所有される施設「ザ・サビル・ガーデン」。
広大なこちらの敷地ではあらゆるテーマに沿って庭が手入れされ、植栽されています。
この時期華やかだったのは、秋のボーダー。

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ダリア                         秋らしいホットカラーのボーダー

8月の英国の庭園は6月や7月に比べると少し疲れているかな~とか、咲き頃、見頃は終わった・・・と思われる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、どんなお庭にどんな植物が植えられているか植物を知る事によって、その時期にどんな庭が見ごろを迎えていそうなのか、どんな手入れをされているのかなど園芸学の勉強ができ、十分に楽しめます。

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ダリア 'マジェンタ スター'                       トリトマ 'タウニー・キング'

学名:Dahlia 'Magenta Star'
日本名:ダリア 'マジェンタ スター'
花房:花びらは一重、深いマジェンタ(深紅)色のピンクで、中心は深い赤黒いような色に金色の
縁がある。
花びらの大きさ:約5~10cm
背丈:約H110cm
葉:暗い感じの赤紫のような、茶色のような色で、ピンッと立っている感じ。
ミツバチや虫たちにとっても魅力的な色合いの花として華やかさがあり、RHS(王立園芸協会)からも太鼓判を得る人気種の一つ。
植えるのに適している場所:水はけがよく、肥沃な土と日光を好みます。

以下の画像は秋のボーダー、ホットカラー色。
元気が出る色でもあり、秋を感じる色合いでもありますね。
花の色合いだけでなく、葉の色や形も大変面白いボーダーでした。


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ガーデン内のオブジェ               イエローボーダー

ガーデン内のオブジェも効果的で、その周りの植栽やベンチの配置も絶妙です。
その周りに腰掛ける年配のご夫婦グループも寛いでいました。
イエローボーダーに配置されている植物は花だけでなく、葉の色合いや形も計算の上でデザインされていることが分かります。


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エリンジウム

(画像左)
学名:Eryngium planum 'Blue Hobbit'
日本名:エリンギウム プラナム 'ブルーホビット' (別名:マツカサアザミ)

ブルー、シルバー系の色合いが多いエリンジウムですが、白っぽい色もあるんですよ~。

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ある一画の庭にたどり着いた時、このガーデン担当のガーデナーがこの日の作業を終えて帰る途中、ベンチで寛ぐお客様と手入れや気候についてチャット(軽い会話)をしていました。気さくで、フレンドリーなガーデナーたち。庭にいると皆がリラックスしている雰囲気が伝わってきますね。
8月、9月などバラが見ごろを終える時期に英国に行かれて、ガーデンの見ごろとはズレた時期だったとしてもバラだけがガーデンではなく、その他の植物で見どころのガーデンはイギリス国内に数多くあります。是非是非、英国伝統の歴史であるガーデン巡りに皆さんも参加してみて下さいね~!!

住所: Wick Ln, Englefield Green, Surrey TW20 0UU, United Kingdom
TEL: +44 1753 860222

ブロッズワースホール & ガーデンズ(Brodsworth Hall & Gardens)

3連休最後の本日は東京でも曇りながら涼しく、過ごしやすい日となっていますね~。
秋が始まったこの頃では所々でススキの穂が風になびいて、優しい雰囲気を出していますね。

さて、本日は夏に訪問した英国の名庭についてお話してみようかと思います。

8月、イギリスのお庭ではどんな植物がガーデンに植わっているかによって、ガーデン巡りの場所が大きく変わってきます。
多くの庭園は6月終わりから7月にかけてが宿根草やバラが一斉に開花し、見ごろを迎える時期で日本からのツアーも多く開催されていますが、植物一つ一つを勉強し、コンビネーションを知る毎に、その時に訪問したいと思ったガーデンに花がなくとも植物の形状や雰囲気、カラーリーフなどでどんな時期でも十分に楽しめるお庭巡り、お庭探しができるのです。
個人的な感想ですが、「8月のお庭はちょっと疲れてるかな~?」と感じることが多かったのですが、少し視点を変えて、ガーデンのスタイルや歴史を勉強することもイングリッシュガーデンの醍醐味の一つであることを改めて実感しました。


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イングリッシュガーデン内でよく見かけるアネモネ                シダのコレクション

今回、訪問したこちらの、BRODSWORTH HALL(ブロッズワース・ホール)はEnglish Heritage(イングリッシュ ヘリテージ)の施設です。イングリッシュ・ヘリテージとはイングランドの歴史的建造物を保護する目的で英国政府により設立された組織で、ストーンヘンジのような考古学遺跡もその対象となっています。そして、こちらのガーデンはビクトリアン・スタイル。


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お昼ごはん休憩に入るガーデン内のガーデナーたち        図面上で計画的にデザインされたフラワーベッド


ビクトリアン・スタイルとは英国が7つの海を制したビクトリア王朝時代に確立されたスタイルで、各地域のお金持ちや王族・貴族たちは世界中にプランツハンターを派遣し、珍しい植物や果物を各庭園・君主のために持ち帰らせました。この時代がイギリス帝国の絶頂期であったと言われており、贅沢な庭造りや珍しい植物が植栽されていたりして、樹木や植物達が成熟しています。


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ブロッズワース・ホールを背景に・・・      歴史を感じるアラウカリア(チリ松) 

学名:Araucaria araucana
英名流通名:monkey puzzle(モンキー パズル), monkey tail tree(モンキー テール ツリー),Chile pine(チリ パイン)
日本語流通名:チリ松

南米チリ、アルゼンチンが原産国で、ビクトリア王朝時代のプランツハンター達によって、はるかかなた南米から持ち込まれた植物で、英国の気候では成長速度が遅いため、これほどの大木を見かけると一目で歴史あるガーデンであることがわかります。

この日は肌寒い日で、青空がのぞいたり、土砂降りになりそうかな~?と思うと、晴れ間がのぞいたり、降りかけたりと変わりやすい天気の一日でしたが、多くのイギリス人がこちらのガーデンや建物を訪れています。
庭でクロケットをして楽しんでいる年配者達、ひなたぼっこしたり、芝生の上を走り回っている子供達。
この国のお金では買えない優雅さを感じる一日となりました(^O^)
皆さんも英国に行かれた際には、建物の歴史やガーデンの歴史、スタイルにも注目して見学してみて下さいね~!(^^)!

クイーン・エリザベス・オリンピック・パーク (Queen Elizabeth Olympic Park)

先日2020年、東京でのオリンピック開催が発表されましたね!
以前、イギリスの最新ガーデンニュースでご紹介したクイーン・エリザベス・オリンピック・パーク。
ロンドンオリンピック開催時のメインスタジアム近くに併設されたパーク(park=公園)が、オリンピック終了後も地域住民や観光客の訪問・利用が絶えません。
春に撮影された画像、話題となった場所がどのようになっているのか?気になって、訪ねてみました。

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公園行の案内旗                  8月時点のメインスタジアム付近のメドゥはこんな感じ

この時期のメドゥはさすがに寂しい感じでしたが、別の場所では違う種類の植物を使って、違った時期、色合い、景色を演出している箇所もありました。メドゥは広い敷地を演出するのにはナチュラルさがあり、大変効果的です。しかし、その時期(花が咲いている時期)だけを考えて庭を創ると、その数週間ほどで面白味は終わってしまいます。年間を通じて、面白味ある庭にデザインすることはマークがいつもデザイナーとして心掛けている事です。

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子供が裸足で遊べる安心感                      裸足で遊びまわる子供たち        

子供たちが裸足で遊べる安全さ、保護者も芝生の上で子供たちが転んでもびっくりすることなく、子供たちの自由な行動、遊びに任せている感じです。リラックスして子育てしているんだろうな~というのを感じます。日本国内でもこんな公園が増えるといいですね~。親にも子供にも優しい公園。グリーンの空間。
 

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水着を用意していない子供達も楽しんでますよ~          水辺の横には砂場やアスレチック施設

オリンピック開催後の景色、空間、緑の使い方、地域住民、ロンドン市民のリラックス空間。
ここは東京オリンピック開催の良いお手本となる要素が多く含まれているような気がします。
新しい物を造るだけでなく、造成した代わりに自然や動物、人間にも共存できる優しい環境の提供を目指してほしいと思います。


過去記事はこちら→[イギリス 最新のガーデンニュース]

花の力プロジェクト 「希望の庭」 その後

岩手県陸前高田市で、5月18日に花の力プロジェクトの「希望の庭」宿根草の植栽工事をしてから、約3ヶ月が経ち、植物達も順調に育っているとの報告を受けました。
東京から運んだ植物達の中には、温かい地域から寒い地域へ運んだことで、一時気温の差などでストレスが生じ、生長が進まずに心配しましたが、何とかゆっくりにでも東北の地で息を吹き返し始めました。


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自然な雰囲気の中にあるカラー                    その他のエリアも成長は順調


6月8日にレン・オークメイドさん率いる花の力プロジェクトのメンバーがカラーの球根やグラス類を植栽し、新たな植物が植栽され、自然な雰囲気の中で花を咲かせています。


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シルバーリーフも成長してきました

葉の伸びが心配な樹木もありましたが、地元芳樹園の小山さんも「大丈夫そう」とチェックして下さっている様子。ホッとしています。
7月にはメンバーが再度陸前高田入りし、灌水パイプの設置を行ってくれました。
少しずつ、ゆっくりでも復興と同時に前へ進みだした、生長し始めた「希望の庭」からこれからも目が離せませんね~!!

イギリス 最新のガーデンニュース

「ロンドンに世界一広い"ワイルド・メドゥ・ガーデン"が誕生!」
こんなイギリス発の記事を目にしました。

実は、昨年のロンドンオリンピック会場内には、メドゥ(牧草地)ガーデンがあったのですが、開催終了した今、一帯は「Queen Elizabeth Olympic Park」として生まれ変わろうとしています。

そして、さすがはイギリス!
メドゥ・ガーデンを潰すなんて事はせず、むしろ発展させ、約4000本の木、約12万7千の球根と百万もの植物が植栽された、24時間オープンのワイルド・メドゥ・ガーデンとして、再オープンするそうです。

中心部にも、誰もがくつろげる庭の多いロンドンですが、ワイルド・メドゥが楽しめるのは嬉しいですね♪

*Photo Credit: "The Realty Biz"
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ショッピングセンター、運動施設、住宅等も開発中ですが、「庭」も、きちんと守り・育てる、イギリスのスピリットには、毎回、刺激と、「忘れてはならない基本」を思い出させられます。
ロンドンと言う中心地からさほど離れていないこちらのパークはオリンピックという人間の開発によって失われた自然や環境を再生し、鳥やミツバチなどをはじめとする動物達が、人間と共に共存する過ごしやすい環境を作り直す計画です。


「開発中のパークを見学する」ツアーも行われています。
イギリス渡航予定の方は参加してみてはいかがでしょうか?

コンセプト(?)は「No Ordinary Park(普通じゃない公園)」、イギリスらしいネーミングですね(笑)
公式サイトはこちら→[Queen Elizabeth Olympic Park]
また、イギリスの庭の名所が増えますね!楽しみです♪
こちらの関連記事に関してはこちらをどうぞ→[関連記事]

ブレナム宮殿 (Blenheim Palace) No.2

ブレナム宮殿はマールバラ公ジョン・チャーチルが、スペイン継承戦争中のブレンハイム(ブレナム)の戦いで立てた戦功によって当時のアン女王から贈られた大邸宅です。バロック様式で、建築家ジョン・ヴァンブラの設計によるもので、彼の子孫で、第二次世界大戦中の首相であったウィンストン・チャーチルの生家でもあります。

英国庭園史のランドスケープを語る際には、必ず出てくる世界文化遺産で、宮殿内にはフォーマル・ガーデン(Formal Gardens) にはウォーター・テラス(Water Terraces) 、ローズ・ガーデン(Rose Garden)、イタリアン・ガーデン(Italian Garden)、シークレット・ガーデン(Secret Garden)があり、ワイルドガーデンもこの中にあります。

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ワイルドガーデン                            ラベンダー

ワイルドガーデン内には日本でもおなじみのホスタ(ギボウシ)やもみじも数多く植わっていて、過去のプランツハンターによって英国に持ち込まれたであろう世界各国の植物も多く配されています。
敷地は広大で、園内には子供も大人も足代わりに乗って、移動できる列車があります。
その列車に乗って、たどり着いた先はプレジャーガーデン。
そのプレジャーガーデンの中にはバタフライ・ハウス(Butterfly House)、マールバラ・メイズ (Marlborough Maze=生垣迷路)があります。


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ガーデンの道具類                           用途に応じて使用するスコップ、くわ

建物の中は自由に見学ができ、昔のガーデナー達が使用していた道具類が展示されています。はさみの種類だけでも数十種類、芝刈り機もガソリンなどを使わない環境に優しいものだったようです。
当時、重機やステンレス製の道具類はなかった時代ですので、どれだけ昔のガーデナー達が使っていた道具類は重くて大変だったことでしょう?

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ヘッドガーデナーの部屋にあるタネ保管箱

当時、ヘッドガーデナーは屋敷の当主、家族、何百人といる使用人の食物を庭以外の敷地内で栽培し、提供するために計画を立て、種を管理していました。
貴重な種や苗はヘッドガーデナーの権限において管理され、指導され、手入れされていたようです。この頃からヘッドガーデナーの権限は偉大だったんですね!!

英国東部リンカーンシャー生まれ。国内4つの専門カレッジでデザイン、園芸を学び資格習得。長野県の英国式庭園ヘッドガーデナー及びデザイナーを経て、ブリティッシュクリエイティブデザイン社設立、2011年よりマークスガーデンアートを展開。(マークからのご挨拶)

英国東部リンカーンシャー生まれ。国内4つの専門カレッジでデザイン、園芸を学び資格習得。長野県の英国式庭園ヘッドガーデナー及びデザイナーを経て、ブリティッシュクリエイティブデザイン社設立、2011年よりマークスガーデンアートを展開。(マークからのご挨拶)


英国の専門カレッジでデザイン・園芸を学び、チェルシーフラワーショー金メダル獲得メンバー等を経験。2008年入社、英国で得た知識や感動を伝えたくてブログを書く日々。好きな庭仕事は雑草取り。

ガーデンデザイン・ランドスケープデザインの提案・設計・施工・維持管理、ガーデングッズ/ファニチャーの輸入販売等を全国各地でご提供しています。

書籍:小さなスペースをいかす美しい庭づくり

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