18~19世紀に貴族の館として英国で見られた建築様式ジョージアン建築(Georgian Architecture)。
O様は、東京でジョージアン・ロンドンハウスをご自宅として建てられました。
弊社ではこちらのお宅のフロントガーデン=玄関先の庭のデザインと施工をさせて頂きました。
細部までこだわりしつらえたO様のお宅を見て、お話をさせて頂いて、
マークは、
「外から眺めた時だけでなく、家の中から外を眺めた時に、もっと"英国、ロンドン"を感じてほしい」
と思い、お庭をイメージしていきました。
イギリス人は、オープン(公共)スペース(空間)とプライベート(私的)スペースを使い分ける事を大事にします。
また、玄関は来客を招き入れる場所、見た目やお手入れで住んでいる方を想像させる重要な場所。
マナーハウス(貴族の館)にふさわしい英国らしさと、マークの基本ポリシー、シンプル・イズ・ベストが反映された、
すっきりと魅せるガーデンデザインがテーマとなりました。
現在は、ガーデニング経験が浅く植物の選択や手入れに自信がないというO様のご要望で、
メンテナンスもさせて頂いています。
庭が完成してからインタビューをさせて頂いた今年2014年6月の時点で約1年。
「庭のある生活」についてインタビューさせて頂きました。
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【Q(宮崎)】
庭創りをマークにご依頼頂いたきっかけを改めて教えて頂けますか?
【O様】
一番大きなきっかけは主人がイギリス好きだということでしょうか。
ともかく「○○もどき」とか「○○っぽいもの」が嫌で、
本物・正統なもので、庭を含め、家を造っていきたかったというのがありますね。
自宅は英国邸宅として作ったのですが、建築会社さんから
「それなら庭はマークさんに頼んだらどうか」と紹介されました。
【Q(宮崎)】
ありがとうございます。
マークにご依頼頂いて、実際に庭が出来て暮らしの中で変わったことや、
お庭が出来たことを実感する瞬間はありますか?
【O様】
家に帰ってきた時に、しげしげと自分の家を眺めて、建物と植物とが1つになっているのを見て
「本当に主人が思い描いている家ができたな」と。
それは、天気がいいとか関係なくて、外灯に照らし出されたトピアリーを見てもそう思うし。
家に帰ってきた時、犬の散歩から帰ってきた時もそう感じます。
実は、この家が建つまでにすごく時間がかかったんですね。
長い間更地になっていて、近所でも「ここはどうなるんだろう?」と思われていたみたいで。
その内にだんだん家が建って、そして「今度は緑が入るようだ」ということになり。
近所の間でも「どうなっていくんだろう」と関心を持たれていたので、
緑がある今の形になって「いつも綺麗に手入れされてますね~。すごく楽しみにしてますよ~」
などと言われると、やはり嬉しいです。
みんな庭に興味があるんだな~と感じますね。
手入れに関しては自分も主人も何も分からないので、手入れしやすいものを考えて選んでくださっていますよね。
▼フロントガーデン全景。

【Q(宮崎)】
私たちが施工に伺った時も、近所の方から声をかけられました。ガーデナーにとっても嬉しい瞬間なんですよ。
施工させて頂いたガーデンスペースの中で「特にここが気に入っている」という箇所はありますか?
【O様】
私にとっては全部です。
トピアリー(フェイジョア)も最初はオリーブを希望していましたが、なかなか見つからない中、
「こういうのはどうでしょう? ああいうのはどうでしょう?」と色々ご提案頂いたのは心強かったし、
その中で選んで頂いたものは、最初は葉っぱが落ちてしまったりと心配もありましたが、
(庭ができて)1年経った今、すごく元気になって、思い通りの玄関ができているし。
ボックスウッドも、うちの場合は玄関沿いのフロントに植えて、景観もいいですし。
そもそもフロントガーデンのアイデア全てがマークさんのもので、今のような形はわたし達では思いつかなかったので、いろんなものを数多く見ているマークさんならでは、だと。
▼O様お気に入りの、リビングルームの窓から玄関側の通りを眺めた景色。室内から眺めるとジョージアン・タウン・ハウスの建築と窓越しにボックスウッドの緑とトピアリーが目に入るその風景がとても気に入っているそう。

【O様】
また、バックガーデン(裏庭)では、台所仕事をしていてふとダイニングルームのカーテンを開けて見ると、近隣の家との境をしっかりと区切って、プライベート空間が創られていて、そこに植物で彩られている景色がパッと見えて...。ここも家の中で本当に好きな場所です。
▼6月のメンテナンスでは、ニチニチソウ、ペチュニア、アンゲロニアなど夏から秋に楽しめる花を植えました。

▼トピアリーのフェイジョアも花を咲かせていました。綺麗ですね~。

【Q(宮崎)】
ところで、マークは結構職人肌的なところがあって口数が少ないところがありますが、
O様から見たマークの印象を教えて頂けますか?
【O様】
マークさんは、ともかく「スペシャリスト」。
風向き、日の当たり方を見て「こういうのが一番いい」といったものに間違いがない。
私はお話している中では、とっつきにくいという印象は全くないです。
【Q(宮崎)】
マークの日本語は大丈夫でしょうか?
【O様】
全く大丈夫です。マークさん日本語お上手ですよ!
【Q(宮崎)】
良かったです(笑)。
▼去年11月メンテナンス時の寄せ植えは、ウィンターコスモスと少し変わった色合いのビオラ。春のお楽しみとして忍ばせた球根も気に入って下さいました。
上の写真(2014年6月)と比べるとトピアリーが育っているのが分かります。そんな植物の成長を見守る楽しさも、庭を持ったことで発見して下さった様子のO様です。

▼今年2014年11月のメンテナンスでは、ハツユキカズラ、ビオラ、ウィンターコスモスで寄せ植えを創りました。庭全体のトーンは統一されていますが、細部により表情が変わります。

【Q(宮崎)】
では最後に、弊社のサービスについてご要望があれば教えてください。
【O様】
メンテナンスについて、その時期により枯れた後はどうすればいいのか、
ご相談するタイミングによっては、メンテナンス前に先に花が枯れてしまったりということもあるかもしれないと少し悩む時があります。
ご相談のタイミングはどうしたら良いでしょう?
【Q(宮崎)】
メンテナンスは春・秋の年2回を大体の目安として考えて頂ければと思います。
O様の場合は、連絡を頂くときに写真をつけて下さいますよね。
毎月行っている現場ではその時々で状況が分かるのですが、
半年空くとその時に最適なメンテナンスは一度現場に行って庭の様子を見ないとなかなか難しいことがあるので、
写真を送って下さるのは参考になっています。
私たちからもメンテナンスの時期になると、お庭の状況を確認するために「どうですか?」というご連絡を差し上げています。
【O様】
分かりました。
以前、雪が沢山降った時や風がすごい時に「(植物が)倒れてませんか?」とすぐ連絡下さったので
そういったところはとても心強く思っています。
【Q(宮崎)】
ありがとうございます。
バックガーデンにある山ぼうしは常緑なので、雪が上に乗ってしまっていたと思うのですが、
枝が折れたりしませんでしたか?
【O様】
折れはしなかったのですが、かなり倒れこんでいて、雪を払いのけました。
あと、風が強かった時に玄関先のフェイジョアが傾いちゃったんです。
でも、それも球根を植えに来て下さった時に直して下さいましたよね。
【Q(宮崎)】
フェイジョア(トピアリー)は、支えと支柱が持てないんですよね。
根っこが張ってもっとがっしりしてくると安定するのですが、
あまりに根っこがぎっしり入り過ぎると、寄せ植えにする球根が入らないのでバランスが重要なんです。
トピアリーなどは、台風など緊急事態の時は一時的倒れないように軽くヒモで括るのも一つの手ですよ。
あとは、1年通して消毒と水やりなどの日々のお手入れを行って頂ければ、
順調にお庭は生長していくと思います。
【O様】
そうなんですね、1年過ぎていろんな気候を経験したので、引き続きよろしくお願いします。
【Q(宮崎)】
こちらこそ宜しくお願いします。
今日はインタビューに答えて頂いてありがとうございました!
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建築も英国スタイルにこだわったO様。建築だけでなく、お庭を楽しむ生活を初めて得られるもの。
― 窓から見る景色、プライベート空間の確保、オープンスペースの確保、ゲストのお出迎え、
ご近所さんとのお付き合い、季節を楽しむ余裕。
夢と希望が実現したお宅と庭で、これからももっともっと、
英国風の楽しいライフスタイルの発見をして頂きたいと思っています。
▼O様邸のフロントガーデン植栽とメンテナンスの模様、ダイジェスト of ダイジェスト!▼

■写真左:植栽工事前のO様邸。■写真右:ボックスウッドの葉の重なり合ったり奥の部分などは、葉が枯れて緑葉が無くなっている箇所もあります。そんなところも丁寧に剪定ばさみで仕上げを行います。地道な作業で美しい庭が創られます。

■写真左:植栽工事第1弾終了時。ボックスウッドが入っただけでも印象が変わりました。■写真右:季節の花の寄せ植えで、グリーンが中心のガーデンでもさまざまな彩りや雰囲気を楽しめます。
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例えばリビングに面したガーデンスペースがない、という方でも、
こうして家と外壁との狭い空間と玄関先に緑をセンス良く配置することで、
自分だけのガーデンを楽しんで頂けます。
お庭を楽しむライフスタイルやセンスには、お金では得ることのできない心の豊かさがあります。
庭創りをきっかけに、日常の中に癒しの時間・空間を取り入れてほしい、
これがマークとスタッフ一同の願いです。
▼O様のお庭ができるまで。以前のブログで詳しくご紹介しています。
お庭づくりの参考にどうぞ!
ジョージアン・ロンドンハウスの植栽工事 No.1 (2013年5月)
ジョージアン・ロンドンハウスの植栽工事 No.2 (2013年5月)
2013年6月のメンテナンス「初夏の寄せ植え」 (2014年6月)
▼マークが創る庭の住み心地:お客さまインタビュー Vol.1
「建売住宅の庭を"自分らしい庭"に」編