2014年4月アーカイブ

【お知らせ】国際バラとガーデニングショウ ガーデン作庭途中経過

ゴールデンウィーク後半に突入ですね!!
晴天に恵まれた東京地方ですが、気温もぐんぐん上がるようで、国際バラとガーデニングショウ用に調達しているバラやその他の宿根草達も一気に花芽が上がってきたようです。
オープニングに合わせて花を咲かせる開花調整・・・。本当に大変なんです。

先日、マークがスケッチ中だった国際バラとガーデニングショウのイメージスケッチ画が出来上がり、[公式ホームページ]で公開されましたので、お知らせいたします。

先日ご紹介した時からマークの頭は色んな準備で、やる事がいっぱい。
マークの場合はデザイナーでありながら、ガーデナーを基本としているため自分でデザインを決め、絵を描き、植栽計画を行った後、植物を探し、選び、自分で施工工事に加わります。
デザイナーと言っても色々な方がいらっしゃいます。例えば、スケッチだけが得意な人、植物は知らないから別の人任せだったり、植物の調達も他の人で、現地で指示だけ出す方だったり、ポットひとつ触らない方もいらっしゃいます。
庭はお客様と自分の知識の融合で創りたい、創造している庭に近づけられるように、最初から最後までその庭に携わりたい、努力したいと感じるマークの場合は一つのプロジェクトを仕上げるために全ての工程で本人が関わっていくため、時間もかかり同時進行しない、一つ一つ仕上げていかなければいけないのが現状です。

Family_Garden_2014.jpg

屋外テーマガーデン A Fun Family Garden ~お楽しみ家族の庭

そんな忙しさのマークですが、最終的に庭が出来上がり、お客様から「素晴らしいお庭だわ!!」なんて、嬉しいお言葉を頂いた時にはそんな大変さ、忙しさ、疲れは吹き飛んで、とってもHappyな表情へと変わっていきます。
オープニングを迎えた時の達成感。何とも言えません!!
今年もそんなお庭を目指して、マークもスタッフも頑張ります!(^^)!
初めての屋外担当となりましたが、植物達にとっては屋外の方が状態良く保てることもあります。
屋外では「楽しい家族のお庭」を各世代、お父さん、お母さん、お子さんに喜んでいただけるよう創り上げていきます。

5月の気持ち良い日差しの中で、今年は屋外にて皆さまをお待ちしております。
開催期間中は以下の日程でガーデントークも開催される予定で、弊社のショップも併設し、ガーデングッズや英国グッズを販売します。
掘り出し物が見つかるかもしれませんよ!!
私達を見かけたらどうぞお声掛け下さいね~!!


【出演イベント】
5月11日(日)16:00〜16:30 屋外テーマ・ガーデンにて
ガーデントーク 「みんなで楽しむ家族の庭」 

過去記事
[【お知らせ】国際バラとガーデニングショウ ガーデン作庭企画中]

【お知らせ】京成バラ園 ガーデニングレクチャー (Gardening Lecture at Keisei Rose Garden)

4月も後半に入りゴールデンウィークも間近になってきました。
ガーデニングシーズン到来で、4月後半には2つの講演会を控え、更に西武ドームの屋外エリア担当と言うことでマークの頭の中はいっぱいいっぱいの様子です。それでも庭が忙しくなる時期、面倒を見てあげないと植物達はガーデナーの加護を待っています。

今回の京成バラ園での講演会では「ガーデンデザインのエッセンス」についてお話する予定です。
京成バラ園ではその他の講師の方々がいらっしゃいますので、バラのお話はあまりしないマークですが、ガーデンデザインを行う上で、バラ好きなお客様、必要だと思う庭にはバラを配するなど、状況に応じて対応していることや日頃のお客様のガーデンデザインに関わるお話をします。
実際、そのお客様が手入れできる方かどうか?
できない方であっても、できるようにアドバイスを行っていくことなど、ご教授できる限りのサービスを行っています。
今回は、自宅での庭造り、プロの方でもお客様の庭造りの際に再確認、意識しながらデザインしていただきたい細かい、小さなエッセンスを盛り込んでお話ししてくれることでしょう。

プロ中のプロであるマーク・チャップマンのデザインに関するお話はビギナーでもプロであっても見逃せない講演会ですよ!!
講演会最後には同ガーデンセンターで選んだ植物達で寄せ植え講習も行う予定です。

Lecture201204_03.JPGのサムネール画像

昨年のレクチャーの様子

この機会に「正しく、美しく、そして、楽しい」庭の創り方、寄せ植えの作り方をご覧ください。

参加費・事前申込み不要。
お気軽に、本場ガーデニングの国、英国からやっていたガーデナー、マーク・チャップマンの講演会へお越し頂き、ヒントを得にお越し下さい!

開催日時:4月27日(土) 11時~12時
参加料:無料
場所:京成バラ園 ガーデンセンター(千葉県八千代市)[アクセス方法]
詳細:「春のガーデンフェア」[京成バラ園]

過去のワークショップの模様はこちらをどうぞ→[ワークショップ&レクチャー]

球根の対処法 (Dealing with bulbs)

チューリップが咲き始め、至るガーデンで見かけるような気候になりましたね。
例年より少し気温が低い為に花々も長持ちしているような気がします。東京では既にモッコウバラが咲き始めましたよ!!
今日は、マークから球根の対処法についてのご説明です。
英語だからと敬遠しないで下さいね!!
以下に日本語訳も付けていますので、皆さんのガーデニングの参考にされてみてはいかがでしょうか?

If you buy bulbs from a good garden shop or bulb nursery, all the bulbs bought & planted in the autumn should flower in the Spring time.
But they may not flower the following years if you don't take care of them.
Usually it's because they don't have enough nutrients or power to produce a flower.
This could be due to the soil or pest & diseases or congested bulbs; but usually the cause is cutting the leaves of too early or tieing them up in a knot.
When flowers have finished, just remove the flower & keep the leaves to take in the sunshine, add some potash fertiliser & the bulbs will become strong for next year!
If your bulbs are in pots, move the pot to a sunny place.

Dealing_with_bulbs_01.JPG     Dealing_with_bulbs_02.JPG
咲き終わった花柄は切り取りましょう                 葉を束ねると十分な光合成ができません(×例)

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以下日本語訳

球根の対処法
もし、良質なガーデンショップや球根ナーセリーなどで秋に球根を購入したら、それらは春咲き球根なため、秋のうちに植え込みましょう。
しかし、春に咲いた球根をきちんと管理(面倒見て)してあげないとその翌年には花は咲かないかもしれません。
通常、そういった球根には花を咲かせるための十分な栄養もしくはパワーがないからです。もしかしたら土や害虫、病気、密集しすぎなどが原因での結果かもしれません。
しかし、普通考えられることは花柄だけでなく、葉っぱを切り詰めるのが早かったり、もしくは葉っぱをまとめて結んだりしていたことが原因のことが多いようです。(上記画像参照)
花が終わった時、花柄を取り、葉っぱは太陽光の下でそのままにし、カリを含む肥料を追加してあげると翌年、球根が強くなるでしょう。
もし、鉢に球根が植わっていたら、明るい太陽が当たるところへ(鉢を)動かして(光合成をさせて)あげましょう。

パン屋「Oven's」の植栽工事 神奈川県逗子市 (Planting at Bakery in Zushi)

少し前の話になりますが、2月の2週連続に起こった積雪の合間に、神奈川県の逗子市にあるパン屋さんにて植栽工事を行ってきました。
商業施設のオープンや竣工日が決まればその日程を動かすことがなかなかできません。そんな時、植栽工事に適していない時期に植栽することも多々ある事で、私達にとっては植物選びや植え方にも注意が必要です。
今回の植栽工事は新築のパン屋さん。
以前、近くで営業していましたが場所を数十メートル変えて、リニューアル・オープンです。

こちらの物件は建築会社が手配していた土木・外構(エクステリア)の会社が下地(客土)までを用意し、植栽工事に関してはオーナーが直接マークにお願いしたいので、「マークスガーデンアート」に植栽工事を引き継ぐと言う形でした。
事前に現場の確認に行った際の写真ですが、以前駐車場だったというこの場所は地盤が硬く、コンクリートを打設する近くの植栽エリアにも砕石が盛られ、建物近くは基礎や砕石、排水管やカバー、電気線が植栽エリアに配置され、この上に土を盛られたら(客土)、見た目にはわかりません。
そんなことで急きょ、マークの頭の中でデザイン変更です。


Area_B_before.JPG     Area_C_before.JPG     
外構工事中の状況

Area_D_before.JPG     Area_C_after_01.JPG
客土を盛る前の状態                          掘ってみると土壌の色が違うのわかりますか?


砕石をできるだけ撤去して地盤をほぐして、その上に客土を盛ってもらえるように施主さんに伝えてその日は現場を後にしました。

その後、植栽工事当日、樹を植えようと穴を掘ると土壌の色が違うのが分かりますか?
これが、地盤の固い土壌の上に黒土を盛っている状態です。
この場所にオリーブを植えるのですが、これではオリーブがいい状態で根を這っていくとは思えません。その為、マークは更に土を掘り土壌をほぐす作業をしなければなりませんでした。

私達も植木に関わる者として、建築に関わる全ての会社、業者、土木・外構(エクステリア)の会社や職人さん達に、その後に引き継いで工事をする造園会社やお客様の植木の事、将来の状況を考えて、少しでもいい土壌を用意してもらえるようにいつも願っています。


Area_B_during.JPG     Area_C_after_02.JPG
植栽工事中                              植栽後の最後の水やり中のマーク


Area_D_after.JPG     Window_box.JPG
植栽後


After_01.JPG     


小さな植栽エリア(緑地帯)であっても、植木にとっての土壌は大事なものです。
根を心地よく伸ばしていけるフカフカの土壌は植物達にとってもストレスを抱かずに、育って行ける場所。
メンテナンスが面倒、お金がかかるからと言ってコンクリート一色や敷地めいいっぱいに建設された建物、分譲住宅を多く良く見かけますが、生活の一部に緑を取り入れるだけで、気分も見た目も生活スタイルもその建築の価値も変わると思いますよ。


過去記事
[外構 (エクステリア/Exterior) No.1]
[外構 (エクステリア/Exterior) No.2]

【お知らせ】国際バラとガーデニングショウ ガーデン作庭企画中

今年も国際バラとガーデニングショウの季節がやってまいりました。
第16回目を迎える本大会は日本最大級のガーデニングイベントで、毎年約20万人以上の入場者を記録しています。
会場は埼玉県所沢市の西武ドームで少々遠いのですが、他の会場に比べてガーデニングショウと言う特殊なイベントを開催するための利点があります。
というのも、西武ドームは観客席辺りに風が通るような空間があり、屋外の空気が通り抜けます。そのため、この時期に1日、2日間くらいは発生する激しい雨や雷を避けることができ、植物や人々の為には風通しが良く、設営期間を含め1週間以上の会場を可能な限り植物によっても良い状態で演出することができます。
海外のガーデンショウは屋外で設置することが大半ですが、マーキーと呼ばれる大型テントの中でガーデンを設営したり、生産者の展示が行われていたりします。

さて、前置きが長くなりましたが今年の西武ドームではマークが屋外の庭を担当します。
西武線の西武球場前駅を降りて西武ドームに向かう途中で皆さんをお待ちしています。

今回は「A Fun Family Garden(楽しい家族の庭)」
お庭ではどんな世代の家族でも楽しめるようにレイアウト、デザインして企画中です。
コンセプトはお母さん、お父さん、子供達の各々が自由に楽しく過ごせるように庭を作庭予定。

屋外の庭では天気の良い、晴れた日には最高の気分でお庭の近くで過ごしていただけると思いますので、是非お立ち寄りください。
会期中は私達スタッフを始め、デザイナーのマークも皆さまをお出迎えしていると思いますので、見かけたら是非お声掛け下さいね!!

Seibu_Dome_2014_01.JPG

スケッチに水彩絵の具で色を加えているマーク

マークもデザインに取り掛かり、スケッチ画を描いています。
こちらのスケッチ画は[国際バラとガーデニングショウ]の公式ホームページにて掲載予定です。(4月中頃以降)
お楽しみに~!!


【第16回国際バラとガーデニングショウ 】
開催日程:5月10日(土)~16日(金)
開催場所:所沢市 西武ドーム


過去記事
[第14回国際バラとガーデニングショウ No.1 開会式 (International Roses & Gardening Show)]
[第14回国際バラとガーデニングショウ No.2 (International Roses & Gardening Show)]
[第14回国際バラとガーデニングショウ No.3 シンボルガーデンデザイン (International Roses & Gardening Show)]

魅力的な植物達 球根チューリップ (Tulips)

ようやく、日中の気温も穏やかになって、球根を含めて色んな植物達が咲き始めましたね。
球根もムスカリ、スイセン、ハナニラ、チューリップなど、どの芽がどの球根か?どんな飛出し方をするか?どんな葉の色合いか?など魅力的で観察することは沢山ありますよね。

さて、今日は鮮やかで眩しいくらいの色合いを持ち、数多くの種類・品種が存在する球根チューリップのお話です。
チューリップには早咲き、遅咲きなどがありますが、計画を立てて植え込みをすると球根は長く楽しめる植物です。今回のマークからのお話にはチューリップの歴史や興味深い話が語られています。


Tulips
Cultivation of the tulip began in Persia, they say probably in the 10th century.
At that time the gardens seem to have consisted of wild tulips. However, from the 14 tulip species known from Turkey, only four are considered to be of local origin, so wild tulips from Iran and Central Asia may have been brought into Turkey . Sultan Ahmet also imported domestic tulip bulbs from the Netherlands.

Tulips_01_Tricolor.JPG     Tulips_02_Calypso.JPG
チューリップ 'トリコロール'                       チューリップ 'カリプソ'

Later Tulips were cultivated & exported to Europe. Between 1634 and 1637, the enthusiasm for the new flowers started a frenzy now known as the tulip mania. Tulip bulbs became so expensive that they were treated as a form of currency. Around that time, Vases and bouquets, with tulips, often appeared in Dutch still-life painting.
Tulips are associated with Holland, and Holland has the world's largest permanent display of tulips at the Keukenhof park.

Tulips_03_Keukonhof.JPG     Tulips_04_Greenstar.JPG
キューケンホフ公園内のエキシビジョン               チューリップ 'グリーンスター'

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以下日本語訳

チューリップ
チューリップの栽培は恐らく、10世紀にペルシアで始まりました。
当時のガーデンでチューリップを見かけるのは野生種だったようですが、トルコからは14種類のチューリップが知られており、そのうち4種のみがトルコ起源と考えられ、その他はイラン、中央アジアからトルコへ野生のチューリップが持ち込まれたのではないかとされる説があります。*1)

Sultan Ahmet(スルタン アフメト)氏も家庭用チューリップをオランダから輸入していました。
後にチューリップは品種改良され、ヨーロッパへ輸出されるようになります。1634年~1637年の間、今のチューリップマニアとして知られるような、熱狂的な新しい花(新品種)への開発に情熱を注ぎこむ時代が起こりました。チューリップの球根は大変高額で取引され、貨幣のように扱われるようになりました。当時のオランダの人々のライフスタイルを紹介する絵画の作品には花瓶やブーケ(花束)の中に配されているチューリップが描かれています。
チューリップはオランダに結びつきが強く、オランダにはチューリップを半永久的にディスプレイし続けている世界一大きなキューケンホフ公園があります。

*1) オスマン帝国の皇帝

過去記事
[チューリップ(Tulips)]
[花の力プロジェクト 「希望の庭」 秋のメンテナンス+球根植栽]
[コンテナガーデン 球根 途中経過 2012年4月 No.2]
[チューリップ メリーウィドー (Tulip Merry Widow) 2012年4月]

英国東部リンカーンシャー生まれ。国内4つの専門カレッジでデザイン、園芸を学び資格習得。長野県の英国式庭園ヘッドガーデナー及びデザイナーを経て、ブリティッシュクリエイティブデザイン社設立、2011年よりマークスガーデンアートを展開。(マークからのご挨拶)

英国東部リンカーンシャー生まれ。国内4つの専門カレッジでデザイン、園芸を学び資格習得。長野県の英国式庭園ヘッドガーデナー及びデザイナーを経て、ブリティッシュクリエイティブデザイン社設立、2011年よりマークスガーデンアートを展開。(マークからのご挨拶)


英国の専門カレッジでデザイン・園芸を学び、チェルシーフラワーショー金メダル獲得メンバー等を経験。2008年入社、英国で得た知識や感動を伝えたくてブログを書く日々。好きな庭仕事は雑草取り。

ガーデンデザイン・ランドスケープデザインの提案・設計・施工・維持管理、ガーデングッズ/ファニチャーの輸入販売等を全国各地でご提供しています。

書籍:小さなスペースをいかす美しい庭づくり

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