2014年3月アーカイブ

【庭造りのヒント】 生長が待てますか?

年度末で大忙しの今日、東京では桜満開です!!
静かに冬を過ごしていた植物や人々が動き出してきましたよ~。
今日は、お庭造りの大事なヒントのご紹介。

お庭のオーナーにもガーデナーにも伝えたい、簡単そうでちょっと根気のいるお話です。

庭造りに取り掛かる際には我慢(根気)が必要な時があります。
それはよく、マークもガーデンデザインについての講演会を行う時に「1,3,5年後、更には10年後を見込んで庭をデザインする」と述べるのですが、まさに時間を掛けて庭が育っていくという事を我慢できるか?、待ってあげられるか?と言う事です。
お客様の要望で「こんな庭がいい」、「あんな庭やバラの誘引に憧れる」なんて声、希望を良く聞きます。
ですが、本当に大切なことは植物の面倒を見てあげる、水遣り、雑草取りは当然のこととして植物の生長をじっと待ってあげられることができるかどうかも庭造りに取り掛かる前の重要な確認点です。

こちらのお客様は広尾にあるカメラスタジオ。
「この壁を魅力的に、緑で装飾したい」との要望につる性の植物を這わせることになりました。
メンテナンスや日頃面倒を見ているスタッフの人数や技術、時間などを考慮した結果こちらに合うようにマークが考えた提案の結果、テイカカズラになりました。

CIS_01_0year.JPGのサムネイル画像  CIS_02_after1year.JPGのサムネイル画像
植栽直後の様子                   植栽後1年経過した様子


この時の植栽は秋でした。秋に植栽した植物は冬に入ると生長が一旦止まるので、冬の数ヵ月間は変化がありません。植栽直後は寂しい感じですが、春になり気温が上がってきた頃から少しずつ生長が始まり、1年後には少しの違いですが、順調に育ち始めているのがわかります。
以下の画像は植栽3年後の様子ですが、生長してボサボサしたボリュームあるテイカカズラは誘引前、どうやって手入れ(メンテナス)をしていいのかわからないお客様でした。

CIS_04_after3year.JPGのサムネイル画像  CIS_03_after3year.JPGのサムネイル画像  
植栽後3年経過し、ボサボサした誘引前の様子      誘引(メンテナンス)後の様子


と言うことで、私たちのメンテナンス開始。
まずは仕上げたいと思う形をイメージして誘引し、飛び出している枝や葉をトリミングしていきます。
どんな植物でも生長の早い植物、遅い植物があります。
どれだけ、時間がかかってもじっくり子供の成長の様に待ってあげる事もガーデナーとオーナーにとって必要なことです。

特にお客様(オーナー)にとってはその生長度合が分からず、直ぐに結果を求めてしまう方がいらっしゃいます。庭造りには辛抱強さも大事だという事、納得するまでの庭の光景になるまでには十分な時間が必要だという事をガーデナーはしっかりと説明し、理解していただく事が大事だと思います。

実際、こちらのオーナーはご自分で手入れを行ったり、水遣りを行ってくださるため植物の生長をじっくり待ってくださいます。急がず、少しずつ自分たちの庭を造っていく。
ガーデニングにはそんなリラックス、のんびり時間も必要ですね。

Mothering Sunday (マザーリングサンデー) 

皆さん、こんにちは。
春の日差しがようやく桜の開花を東京にも連れて来てくれ、街を歩くと上を見上げて歩くことも多くなりました。

世界中で3月、4月、5月頃に母の日(mother's day=マザースデー)が予定されていますが、イギリスでは「Mothering Sunday(マザーリングサンデー)」と呼ばれるイベントが3月に行われます。
母の日(mother's day=マザースデー)は第2次世界大戦後、アメリカからイギリスへ持ち込まれた風習、名称です。
去年は3月10日だったマザーリングサンデーですが、今年は3月30日にUK国内でのカレンダーに明記されています。
マークも毎年、このMothering Sunday(マザーリングサンデー)には故郷の母親に日頃の感謝を込めて、花束を送っています。

Mothering_Sunday_01.JPG


日本では母の日は5月ですが、その時以外にも気持ちを伝えたい時、何の記念日でなくても想いのある方に花束を贈ってみてはいかがでしょうか?

過去記事
[Mothering Sunday or Mother's Day! (マザーリングサンデー or マザーズデー)]

魅力的な植物達 球根スイセン (Narcissus)

昨日、日頃管理している現場ではスイセンのテタテートの品種やピンクチャームなどの品種が咲き始めていました。
先週、2週前まではまだ咲いていなかったのに、ここ最近の天気や気温はあと言う間に庭の景色を変えてくれます。嬉しい驚きですね!!
さて、今日はマークからのスイセン話について、いつもとは少し違った球根情報をご紹介します。
こちらをどうぞ↓

Narcissus is a popular spring flowering bulb for gardens, parks and as cut flowers. Thousands of varieties and cultivars are available.
They are normally sold as dry bulbs to be planted in Autumn. But can sometimes buy in pots too.
The common English name for Narcissus is the Daffodil.

Narcissus_Altuist_01.JPG     Narcissus_Fashion_Parade_01.JPG
Narcissus 'Altuist'                 Narcissus 'Fashion Parade'

The daffodil is the national flower of Wales, where it is traditional to wear a daffodil on Saint David's Day (March 1).
All Narcissus species contain the toxin poison, mostly in the bulb but also in the leaves.
Some forms of human brain cancers could be treated with a natural compound found in daffodil bulbs, claim scientists.
Read more: [Cancer Cure in Daffodils | Medindia]

Narcissus_My_Story_01.JPG     Narcissus_Precocious_01.JPG
Narcissus 'My Story'                Narcissus 'Precocious'

Daffodils are grown on farms in Wales, to produce galantamine, a drug used to combat Alzheimer's disease.
One of my favourites I remember from my childhood is Narcissus 'King Alfred' photo below.

     Narcissus_spp_01.JPG
Narcissus 'King Alfred'                          Narcissus spp.

======================
以下日本語訳

スイセンはガーデンや公園、切り花としても春の球根花として人気があります。
何千という自然種、園芸品種が出回っています。通常、秋に植えつけるため乾いた球根の状態で販売されていますが、時々ポットに入ってる(植えつけられた)状態で買うこともできます。
スイセンの英語流通名はDaffodil(ダフォディル)です。

スイセンは先日ご紹介した[イギリス ウェールズ]の国花であり、伝統的な行事である聖デヴィッド・デー(3月1日)にはそのスイセンを身に着ける風習があります。(余談ですが、スイセンの他にleeks=長ネギも彼らにとって重要な植物で、度々長ネギを身に着けた人々も見かけます。面白い風習ですね!!)

全てのスイセンの種には毒があり、その毒のほとんどは球根内にありますが、葉にも含まれています。
(毒と言っても、ここ最近の報告では)スイセンの球根に含まれている自然毒成分が人間の脳ガンに良い治療に結びつくだろうと言うことが、科学者によって幾つかの形で証明されました。
詳しくはこちらをどうぞ→[Cancer Cure in Daffodils | Medindia]
(※でも、皆さんは上記の結果から効果があると言っても、口にしないで下さいね!!)

ウェールズの農場で育てられているスイセンは、「galantamine」という成分を作り、その成分はアルツハイマー病の患者に効き目があるとされています。
スイセンの'キングアルフレッド'(添付の画像)は私の幼少期を思い出させてくれるお気に入りの一種でもあります。

過去記事
[球根 スイセン (Bulb Narcisuss)]

イギリス ウェールズ・カーディフ編 (Wales, Cardiff)

通称「イギリス」は、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国の略で、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの4つの「カントリー(国)」から構成される立憲君主制国家です。
ちょっと難しいお話の出だしになってしまいましたが、イギリスの早春は至るところで球根が咲き始め、街も個人のお庭も賑わってきます。
今日は、その4つのカントリー(国)の一つであるウェールズの春をご紹介。


Wales_01.JPG     Wales_02.JPG
街のシンボル、カーディフ城                     ウェールズ国旗

B&Bが立ち並ぶエリアから散歩しながらカーディフ城や小さいながらもコンパクトにまとまったカーディフのセンターを歩いて、一日を過ごしてみてはいかがですか?
ウェールズは自然が残る場所、港町、少し寂しさを残す街、首都カーディフのように大きな街があり、とっても、とっても田舎のカントリーサイドがあったりと、少しイングランドとは違った雰囲気を感じることができます。
まず、この地に着いて感じることは人々が話す英語のアクセント。英語とウェールズ語、もしくはウェールズ訛りの英語、アイルランド訛りの英語などが交差してパブに行ったときなどは特に聞き取りずらい・・・。あれっ?と思うとウェールズ語と英語が混ざりながら話ている地元の方々がいたり・・・?不思議な街です。。。


Wales_04.JPG     Wales_03.JPG
カーディフ市内のマーケット                        マーケットへ続くアーケード   


Wales_05.JPG     Wales_06.JPG
ピンクと白のヒヤシンス                 

ここはカーディフマーケットのそばにある公園。
少し早いウェールズの春を知らせる鮮やかな色合いの草花達はカウンシル(市役所)が手入れしています。
契約ガーデナー達に計算されて植えられた球根達。ピンク+白のヒヤシンス、ピンク+白+ブルーのヒヤシンスそして、忘れな草をエッジに彩った色の配合。
よ~く、近づいてみてみると忘れな草には2色ありました。


Wales_07.JPG     Wales_08.JPG
forget me not(フォーゲット ミー ノット=忘れな草)のピンクとブルー          公園内のベンチで読書する男性

ヨーロッパでよく見かける光景ですが、公園のベンチで読書をする男性。
この日は朝方の雨で、ベンチが濡れているにもかかわらず、どっかりと座って集中して読み物にふけっていました。

この日も少し小雨が降ったりやんだりする空模様で、イギリスへようこそ!!と言うような天気でしたが、イギリス人達は「この雨がいいのよ~!!春の適度な雨が初夏のバラを見事に咲かせてくれるのよ~!!」と陽気に言います。
この時期の薄暗い曇り空のイギリスも、雨が降ってるイギリスも、もちろん晴れたイギリスも全てが最高の庭を演出してくれるんですね~!!

マークの庭仕事 2月続編 バラの剪定と誘引

3月に入り、春に予定している植栽工事の現場確認やミーティングで2月中に行った作業のブログ更新が滞ってました。
今日、ご紹介のお宅はバラが大好きな鎌倉のお客様です。

先日[マークの庭仕事 2月 (Jobs to do in February)]でもUPしましたが、2月中はバラの剪定にも適度な時期です。(東京近郊を基準として)
ただ、注意点として毎年気候が違いますので、2月だからと言っていつでも剪定OKではなく、気温や天気も見ながら剪定・手入れを心がけ、また3月、4月になっても寒いエリアの方々にとっては剪定の時期でもあるかしれないという事でご紹介していきます。

お客様のご自宅のバラ剪定(手入れ)をご依頼頂きました。
東京近郊でも2週連続にわたる大雪でキャンセル続きとなりましたが、3度目の正直ということで、この日は快晴で気温もさほど低すぎず、高過ぎず、冬の間のガーデニング日和。


Rose_Pruning_2014_01.JPG     Rose_Pruning_2014_03.JPG
玄関前のアーチに絡むバラの手入れ                         手入れ後の状態

表の庭から始めることになり、まずはマークが一通り、何をすべきかを各々に支持を出してから各自分担して作業を開始します。
つるバラは植えつけてからまだ間もない、若い枝の時に誘引していくことをお勧めします。その方が枝がまだ柔らかく誘引しやすい(言う事を聞いてくれる)からです。
今回のバラ達は既に太くて立派な枝ぶりですので、少しもったいない気もしますが、誘引できるもの、できないものを選別して、バッサリ剪定する、しないという方法をとりました。

そんな中、椎名が玄関のアーチを担当することに・・・。
悪戦苦闘している椎名に助っ人のマークです。上記の画像を見比べていただけるとわかりますが、少し寂しいと感じるくらい、かなりスッキリと剪定しました。

裏庭にも数多くのバラとアーチがあります。
最後の最後で、こちらの大きなガゼボに取り掛かっていたところ、灌水パイプの設置を終えたマークが宮崎の助っ人に参戦。

Rose_Pruning_2014_02.JPG

裏庭のガゼボに絡むバラを誘引・剪定中

あっという間に剪定作業や誘引作業が片付いていきます。

こちらのお客様は原種系のバラがお好きとの事で多種、多数お持ちですが地域の講習会などに行くと「バラを誘引する時はこうしないとダメ」とか「こうでなければならない!」とお叱りを受けてしまい、通うのが楽しくなくなってしまったとおっしゃっていました。
ガーデナーにはプロにしろ、駆け出しにしろ、各々10人揃えば10人が違う方法や理念を持っていることがあります。そのため、ご自分に合う指導をしてくれるガーデナーや尊敬できる(言っている事に同意できる)指導者をご自分なりに得て、一つずつピックアップしていくしかありません。
マークと他のガーデナーでは当然の様に違ったセンスを持っていますし、その作品を素敵だと思う方と、そう思われない方といらっしゃいます。

マークが幼少期からガーデニングを楽しみ、基礎を築いてきた学生時代の勉強、社会人となり今まで培ってきた生活、経験と実績とが今のマークを創り上げているので、マークが講演会やガーデンショウ、実際のお庭で施工し、創り上げていくお庭に賛成して下さる方々がいて下さることはありがたいことです。
ガーデニングはストレスを抱くものではなく、楽しみながら庭を育み、リラックスしていただきたい生活のスタイルなので、皆さまもストレスを抱くことなく楽しんで、手入れして下さいね。
そして、手入れでストレスを感じた時は信頼できるプロフェッショナルに相談していただければいいのではないかと思いますよ~!!
Enjoy gardening!!

過去記事
[バラの剪定と誘引]
[バラの開花]
[つるバラの誘引 東京都世田谷区 (Climbing roses in Setagaya) ]
[バラの剪定]

【お知らせ】 白馬コルチナ・イングリッシュガーデン イベント情報

今年の白馬コルチナ・イングリッシュガーデン開園日が決定しました。
5月24日(土)です。
期間によって入場料が違い、新たな試みもありますので、詳しくはホテルにお問い合わせの上お越しください。

また、白馬コルチナ・イングリッシュガーデンでは今年の7月に1周年を迎えます。
そこで、6月28日(土)~8月10日(日)にわたり、白馬コルチナ・イングリッシュガーデン1周年記念祭として「コルチナ・フラワーフェアー」を開催予定です。
期間中の数日はマークもセミナー講師やメンテナンス等で会場に滞在予定です。
本格的なガーデンで、マークの「庭仕事」が見られるチャンス。メンテナス作業日程も今後こちらのブログ、フェイスブックなどで公開していく予定です。


Add_Marumo_2014_spring.jpg


1) 6月28日(土)、29日(日)
  マルシェ/雑貨、バラ苗、多年草・ハーブ苗、カフェ、ガーデングッズ、新鮮野菜・果物等を販売

2)6月28日(土)、29日(日)
  「マーク・チャップマン」ガーデンセミナー、プレミア宿泊付プラン実施
  限定30名様対象。弊社デザイナーのマーク・チャップマンとゲストに後藤みどりさんを迎えて各セミナーを開催。
  夕食はローズコースが付いたプレミアム宿泊プラン。
  1泊1名様~19,900円(税込、入湯料別)

3)7月5日(土)、6日(日)
  スコットランドフェスティバル
  JAPAN X SCOTLAND FESTIVAL IN HAKUBA開催
  7/5~1泊 対象日限定 イベント参加費込宿泊パック

4)コルチナ・イングリッシュガーデン・ガイドツアー
  期間中(6/28~8/10)の土・日・月(限定15名、当日申込無料、開催時間11:00~、14:00~)
  テーマ:6/28~7/13 バラ、7/14~7/27 アジサイ、7/28~8/10 ハーブ

5)スイーツブッフェ・ランチ
  6/28(土)、29(日)、7/6(日)、13(日)、19(土)、20(日)、26(土)、27(日)
  入場11:00~14:30(最終入場14:00)

6)その他期間中のイベント
  ・コルチナ・イングリッシュガーデン大抽選会
  ・コルチナ・イングリッシュガーデン入場者プレゼント
  ・フラワーフォトコンテスト

7)期間内特別サービス実施
  ・サービス内容について詳しくはホテルへお問い合わせください。


その他、詳しい事についてはホテルグリーンプラザ白馬へお問合せ下さい。
長野県北安曇郡小谷村千国乙12860-1
TEL:0261-82-2236
[白馬コルチナ・イングリッシュガーデン]

魅力的な植物達 ヘレボラス/日本流通名:クリスマスローズ (Helleborus)

こんな春の陽気が続くと外へ出たくなりますね!!
お庭ではクリスマスローズが至る所で花を咲かせていますよ。
今日はマークからクリスマスローズの楽しみ方をお知らせです。

Helleborus:

Hellebores are great plants that grow almost anywhere in Japan. Even in this cold wet weather & snow over the last few weeks they keep on flowering!
If you don't cut off the flowers they usually produce seed, so better to be careful when weeding. The seedlings will produce new plants with a big range of colours not the same as the parent plant. Some plants are better to remove old flowers but Hellebores & Digitalis produce lots of seed & easy to grow plants.

Helleborus_04.jpg     Helleborus_01.JPG
下向きかげんに咲くシャイなヘレボラス             花終わりの種から発芽したヘレボラスの芽

Hellebores are quite shy plants & the flowers not easy to see, so sometimes it's a good idea to pick off a flower bring indoors & float it face upwards in a small bowl of water.

Helleborus_02.JPG     Helleborus_03.JPG
水に浮かべたヘレボラスの花たち                ダブル(八重)のヘレボラスの花


======================
以下日本語訳

ヘレボラス
ヘレボラスは日本中のほとんどの地域で育つ優れた植物です。(※育ちにくい地域もありますので、ほとんどの地域としています)今年のように冷たく湿った天候、そして積雪のあった直近のこの数週間でもヘレボラスは咲き続けていましたね!

もし、花房を切ってしまわなければ、種を付けることでしょう。その場合は雑草取りの時に抜いてしまわないように注意が必要です。発芽した種たちは新しい株をつくりますが、親株のような色合いと同じではない、幅広い色合いを生み出します。幾つかの植物(例えばバラ、球根花のチューリップ等々)は古い花房を取り除いた(花柄摘みをした)方がいい場合がありますが、ヘレボラスやジキタリスなどは種を沢山付け、容易に(あまり手を掛けなくても)成長してくれる植物なので花柄、花房を取り除かずにそのままにしてあげる場合あります。
ヘレボラスは結構、シャイ(恥ずかしがり屋)で花を見ることが容易ではありません。
そのため、たまには花房を切り、屋内に持っていく(飾ってあげる)ことや小さなボウル(お皿など)に水を張り、その上に花が上を向くように浮かべてあげるのもいい案でしょう。


注意:ヘレボラスは全般的に日本流通名ではクリスマスローズと呼ばれていますが、英国で流通している呼び名の「クリスマスローズ」は特定種の「学名:Helleborus niger(ヘレボラス・ニガー)」だけのことを指します。詳しくは過去記事にて・・・。

過去記事
[ヘレボラス (Helleborus)]
[クリスマスローズ&レンテンローズ (Helleborus spp.)]

夏の実り ベリーたち (Berries in Summer)

春は確実に近付いているのに、寒くなったり暖かくなったり...、この時期はまるで本格的な春の到来をじらされているかのように感じます。こんな時期こそ、今年のガーデンの計画を練るには適していますよ。
「えっ?まだ寒いのに夏のベリーの計画を?」と思われる方も多いのではないでしょうか?
実はガーデニングって、半年、1年、もしくは3年、5年、10年先の風景、ガーデンをイメージして創っていくものなんです。首都圏にお住まいの方やマンション、アパート住まいの方もベランダや屋上でのガーデニングを先を見通して考えていく・・・これって、大事なことなんですよ!!

例えば、前回ご紹介した「秋の実り ベリーたち」バージョンで今回は「夏の実り」をご紹介しましょう。
今年の春、食せるベリーを植える計画を立ててみるなんてどうですか?


今までにも何度もご紹介した東京のバルコニーガーデンで、ガーデニングを楽しんでいらっしゃるこちらのお宅にはベリー系やハーブが鉢(ポット)で植えられています。

Berries_06_Strawberries_01.JPG     Berries_07_Strawberries_02.JPG
ストロベリー                               ツヤツヤしたイチゴ

見ているだけでうっとりするような膨らみときれいな水遣り後の艶だと思いませんか?


Berries_08_Black-berries_01.JPG     Berries_09_Red-Current_01.JPG
色づく前のブラックベリー                   レッドカラント

イギリスでよく見かけるブラックベリーですが、このブラックベリーはトゲがないタイプ。
レッドカラントは落葉なので、今の時期には葉がないのですが新緑が芽吹き始める春には緑で楽しみ、夏は実で楽しませてくれる植物です。
少し、酸っぱい感じですがケーキやスウィーツに使われるヨーロッパでは良く見かける一般的なベリーです。

Berries_10_mixed_01.JPG
夏採れミックスベリー達

こんなに採れたベリー達を冷凍保存して、機会がある毎に料理やデザートに少し載せて食べたり、ヨーグルトに載せたり・・・。夏の終わりにお孫さんたちが喜んで、収穫したそうです。
収穫時、鳥たちもベリーを狙っていました。ベリーが成熟する時を待っていると、「今日、収穫しよう!!」と思っていたその日の早朝に鳥にやられてた!ってことも度々。
ですが、自然との共存です。
気負いせずに、気長にガーデニングを楽しみましょう!!


過去記事
[秋の実り ベリーたち Berries in Autumun]
[バルコニーガーデンのベリーたち 東京都新宿区]
[イギリス イングランド・チェルトナム B&B編(England, Cheltenham) No.3]

【お知らせ】ガーデニングレクチャー RHSJ・コミュニティクラブたまがわ共催 

もう少し植物に親しんでみようと思う方、今よりちょっと素敵なライフスタイルにしたい方、気軽に植物と共に豊かな生活を楽しみたいと思う方などへRHSJ(英国王立園芸協会)とコミュニティクラブたまがわ共催で「ガーデニングコース」が開催されます。
今回はその一部に弊社デザイナーのマーク・チャップマンが講師として登場します。

RHSJ_Lecture_201402_01.jpg     RHSJ_Lecture_201402_02.JPG
RHSJ会報誌 2月号                         レクチャーの案内記事


「ガーデンデザイナーが語る庭」 マーク・チャップマンが見たバラが美しい英国庭園

一度は訪れてみたい、バラが美しい英国庭園をご紹介し、バラの種類や仕立て方、建築物や植栽との関係などをデザイナーの目線で皆さまに分かりやすくご説明の予定です。
会場で皆さまとお会いできることを楽しみにしています!!


開催日時:4月25日(金) 14時~16時
参加費:RHSJ会員/コミュニティクラブたまがわ会員/タカシマヤカード会員・・・3,780円
     一般・・・4,320円

定員:20名
    ※お申込み受付はその他に開催される講習とも先着順となっており、定員になり次第締め切りとなります。
     お早目にお申し込みください。

会場:玉川高島屋S・C 東館4階コミュニティクラブたまがわ
    〒158-0094 東京都世田谷区多摩川3-17-1 [アクセス方法]
    ※今回の会場は玉川高島屋S・C 東館4階ですので、お間違いのないようにご来館下さい。

申込み:コミュニティクラブたまがわ事務局 TEL:03-3708-6125 
     ※RHSJ会員/コミュニティクラブたまがわ会員/タカシマヤカード会員の方は申込み時に「会員である」ことを
      お伝えください。

受付時間:月~土・・・10:00~20:00
       第2・4日曜・祝日・・・10:00~17:00
       第1・3・5日曜は休業


過去のワークショップの模様はこちらをどうぞ→[ワークショップ&レクチャー]

イギリスで1964年から続くヨーロッパ最大規模のガーデニング・イベントとも呼ばれる「国民行事的市民発のガーデニング・イベント」があるのをご存じですか?
今日はマークが日本の皆さんにも知ってもらいたい、という『ブリテン・イン・ブルーム(Britain in Bloom)』をご紹介します!

今年で50周年を迎えるこのイベントは 「自分が住む街をキレイに掃除・整備して、花や植物を植え、皆が楽しめる空間にしよう」というイギリスの国民的行事の一つで、各地域住民が創ったガーデンを魅せ合い、競う、UK最大の市民参加型ガーデニング・イベント(コンテスト)です。去年は20万人のボランティア、1,600のコミュニティが参加しました。

「チェルシー・フラワー・ショー」等のガーデン・ショーと異なるのは「国民全員が参加者」という点。ガーデン関連職従事者など一切関係なく、みんなが「我が街のガーデンスペースこそ!」と、アイデアを出し合い協力し、自慢のガーデンスペースを創ります。



地域のスペースで各々楽しそうにガーデニングやってますね!!

創られる庭はどれも個性的で楽しさと愛情に溢れたものばかり。全てに賞をあげたくなりますが、そこはガーデン大国、環境・美的・園芸面から総合的に審査します。
とは言え、厳格なコンテストではなく、「各々の街をキレイにすれば国全体もキレイになり"ブルーム(bloom=花咲き誇る)"する」というシンプルに美しいアイデア。
何より、皆さんのこの笑顔。楽しそうです!

自分が毎日通る道が、花や植物と共にキレイに整備されていて、それが自分が携わったものとなれば、やりがいもあるし植物や街への愛着も増しますよね。

日本でもここまで普及したらいいですね~。まずは、私たちマークスガーデンアートが日々の仕事を通し、このスピリットを広めていきたいと思います。
目指せ「ジャパン・イン・ブルーム」!(賛同者募集!)

英国東部リンカーンシャー生まれ。国内4つの専門カレッジでデザイン、園芸を学び資格習得。長野県の英国式庭園ヘッドガーデナー及びデザイナーを経て、ブリティッシュクリエイティブデザイン社設立、2011年よりマークスガーデンアートを展開。(マークからのご挨拶)

英国東部リンカーンシャー生まれ。国内4つの専門カレッジでデザイン、園芸を学び資格習得。長野県の英国式庭園ヘッドガーデナー及びデザイナーを経て、ブリティッシュクリエイティブデザイン社設立、2011年よりマークスガーデンアートを展開。(マークからのご挨拶)


英国の専門カレッジでデザイン・園芸を学び、チェルシーフラワーショー金メダル獲得メンバー等を経験。2008年入社、英国で得た知識や感動を伝えたくてブログを書く日々。好きな庭仕事は雑草取り。

ガーデンデザイン・ランドスケープデザインの提案・設計・施工・維持管理、ガーデングッズ/ファニチャーの輸入販売等を全国各地でご提供しています。

書籍:小さなスペースをいかす美しい庭づくり

月別 アーカイブ