2012年12月アーカイブ

年末のご挨拶

今年2012年の一年間は皆さんにとってどんな年でしたか?
私達、ブリティッシュクリエイティブデザインでは新しいブランド「マークスガーデンアート」を立ち上げ、ガーデンデザインだけでなく「Garden Lifestyle(庭のある生活)」を提案してきました。
来年も更なるアイディアと素敵な空間、情報をご紹介できるよう引き続き計画して参ります。
その一環として新年からは「facebook(フェイスブック)」にてサイトを立上げます。
そちらの方も是非ご覧ください。「マークスガーデンアート」で検索して、興味ある記事などありましたら、「いいね!」ボタンで応援をお願いします。
今年一年、弊社ブログにお立ち寄り下さりありがとうございました。

皆さま良いお年をお迎えください。

ロンドン ポートベローマーケット (Portobello Market in London) No.2

ポートベロー・ロードの坂を下って行くと骨董品マーケットから徐々に食べ物屋さんやビンテージショップが多くなってきます。


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生のクリスマスツリー                          チーズが沢山!!

こんなに沢山の種類のチーズ・・・。日本でもこんなマーケットあればいいのにな~。。。

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パンやオリーブも種類が多くて迷ってしまう~

この時期はクリスマスも近いことから花屋さんではミスルトゥ(宿り木)や生のクリスマスツリー、リースの他日常品の魚や野菜果物など食べ物も豊富。

[過去記事:ロンドン 冬のディスプレイ (Winter display, London)]
[過去記事:ミスルトゥ (Mistletoe=宿り木)]

この日も観光客で賑わっていましたよ。

ファーザークリスマス (Father Christmas)

Father Christmas or Santa Claus?

Father Christmas is the name used in many English-speaking countries. A similar figure with the same name exists in several other countries, including France (Père Noël), Spain (Papá Noel, Padre Noel), etc.
Father Christmas is said to wear a bright red suit, but in Victorian and Tudor times he wore a bright green suit.
In the English-speaking world, the character called "Father Christmas" influenced the development in the United States of Santa Claus and now in the United Kingdom and elsewhere, most people now consider them to be interchangeable.
In Europe, Father Christmas/Santa Claus is often said to reside in the mountains of Korvatunturi in Lapland Province, Finland
Traditionally on Christmas eve (December 24th) Father Christmas comes down the chimney to put presents under the Christmas tree or in children's rooms, or in their stockings. Some families leave a glass of sherry or mulled wine, mince pies, biscuits, or chocolate and a carrot for his reindeer near the stocking(s) as a present for him. In some homes children write Christmas lists (of wished-for presents) and send them up the chimney or post them.

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mulled wine(モールドワイン=フルーツが入った温かいワイン)(画像はインターネットより引用)

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Father Christmasと呼ぶ?それともSanta Clausと呼ぶ?

Urban myth has it that the red suit only appeared after the Coca Cola company started an advertising campaign depicting a red suited Father Christmas in the 1930s.However, the red suit had appeared before they used the image.


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ボランティアでビレッジを回るファーザークリスマス


ファーザークリスマス?それともサンタクロース?

ファーザークリスマスは多くの英語圏の国々で使われているサンタクロースの別の呼び名です。いくつか他の国々で、似たような呼び方が存在しています。例えばフランスではPère Noël(=パパ ノエル)やスペインでのPapá Noel, Padre Noel(=パパ ノエル、パドレ ノエル)などの名前も含まれます。

ファーザークリスマスは鮮やかな赤い服に身を包むものだと言われていますが、ビクトリア時代やチューダー時代には鮮やかな緑の服を着ていました。

英語圏の世界で、'ファーザークリスマス'と呼ばれるキャラクターはアメリカにおけるサンタクロースの発展に影響を与えました。現在のイギリスや他の場所でも同様です。多くの人々は今どちらを使っても変わりはないとみなしています。(※多くのイギリス人は'サンタクロース'よりも'ファーザークリスマス'という呼び名の方をよく使います)

ヨーロッパでは、ファーザークリスマス/サンタクロースはフィンランドのラップランドプロヴァンスにあるKorvatunturi山に住んでいる、としばしば言われます。

伝統的に、クリスマスイブ【12月24日】の日には、ファーザークリスマスは、煙突を降りて子供たちの部屋の中にあるクリスマスツリーの下、もしくは靴下の中に、プレゼントを置きに来ます。シェリーやマルドワイン、ミンスパイ、ビスケット、チョコレート、トナカイの為のニンジンなどを、ファーザークリスマスへのプレゼントとして靴下のそばに用意する家庭もあります。また、子供達はクリスマスリスト(プレゼントのお願い)を書いて、煙突の上に送ったり、手紙を出します。

現在では、サンタの赤い服は、1930年代コカコーラ社が、キャンペーン広告に赤い服を着たファーザークリスマスを起用したことから始まったという説があります。しかし赤い服は、彼らがそのイメージを創る前に既に現れていました。

ロンドン ポートベローマーケット (Portobello Market in London) No.1

ロンドンWest End地区にあるポートベローと言う地域をご存知ですか?
今ではポートベローマーケットで有名なこの地はかつて、ロンドンに移り住んだポルトガル人が多く集まっていた場所で、骨董品(アンティーク)の市場(マーケット)としても有名になった場所です。

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ポートベロー(Portobello)のストリート看板              カラフルなパステルカラーの壁色

住民たちが故郷ポルトガルのリスボンを思い出して、塗り始まったかのようなパステルカラーの壁はポートベローのシンボルになっています。
映画ノッティングヒルの恋人(英語版タイトル:Notting Hill)でも登場したここポートベロー・マーケットは土日ともなれば観光客だらけで、地元の人たちはうんざりしているでしょう。
地元タクシードライバーもマナーの悪い観光客にはイライラしてクラクションの音があちらこちらで鳴っています。
道を横断する時は気を付けて下さいね!!

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カメラのアンティーク                          シガレットカード

以前、ご紹介したシガレットカードも品数多いけど観光客宛てなので、ちょっとお高めの値段設定だったかな~?品物の質にもよりますが・・・。
[過去記事:Antiqueアンティーク:Cigarette Cardsシガレットカード]
[過去記事:Antiqueアンティーク:Toasting Folkトースティング・フォーク]

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銀製品のショップ                            ちょっと久しぶりのセッションだったのかな~?

銀製品や中国、日本等のアジアからのアンティーク、ビンテージ物やチャイナボーンの陶器、指輪・ネックレスなどの宝石類、古い地図や古い建築用道具類など多岐に亘って骨董品が並べられています。
少し空いたスペースでは楽器を持ち寄ったメンバーのセッションが行われていました。
観光客には楽しい時間となること間違いなし!!
ですが、マーケットに立ち寄る際には十分、貴重品にご注意を!!

イギリスの伝統的なクリスマスデコレーション (English Traditional Decorations)

"The Holly and the Ivy"
is an English traditional Christmas carol (song).
The holly and ivy represent are old pagan fertility symbols. Holly and ivy have been the main English Christmas decorations used in churches since at least the fifteenth and sixteenth centuries.

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ホリー                          ホリーとアイビー
(上記2点インターネットより引用)

"Mistletoe"
These plants grow attached to and penetrating within the branches of a trees or shrubs through which they absorb nutrients from the host plant. In cultures across pre-Christian Europe, mistletoe was seen as a representation of male vitality and fertility. When Christianity became widespread in Europe after the 3rd century AD, the religious or mystical respect for the mistletoe plant was became part of the new religion. Later that led to the widespread custom of kissing under the mistletoe plant during the Christmas season, which dates from the 16th century in England. The mistletoe is hung up in farm-houses and kitchens at Christmas, and the young men have the privilege of kissing the girls under it, plucking each time a berry from the bush. When the berries are all plucked the privilege ceases.
The Holly, Ivy & Mistletoe are three plants that are the most prominent green plants in British native woodland during the winter, and for this reason they earned respect from the early country-dwellers and became part of their traditions.


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白馬コルチナイングリッシュガーデン内の一画にあるミスルトゥ         ロンドン ポートベロー マーケットにて


"The Holly and the Ivy"は、イギリスの伝統的なクリスマスソングです。
歌われているHolly(ヒイラギ) とIvy(アイビー) は、昔の異教徒の繁栄のシンボルです。また、Holly とIvy はイギリスでは少なくとも15~16世紀から教会の中を飾るクリスマスの主要なデコレーションとして使われ続けています。

"Mistletoe" (ヤドリギ)
これらの植物は木の枝や茂みに入り込みくっつくことで、その木から養分を吸い上げて育ちます。
紀元前のヨーロッパ文化の中で、ヤドリギは男性の生命力や繁栄を指し示すものだとみなされていました。3世紀以降、キリスト教が広く世界に広まった時、そのように神聖で神秘的だと大切にされていたヤドリギの木は、新しい宗教の一部になりました。その後、クリスマスシーズンの間(イギリスでは16世紀から)、ヤドリギの下でキスをするという習慣の拡がりをもたらしました。ヤドリギは、クリスマスシーズンになると農家やキッチンにかけられ、若い男の子は枝から果実が採れる間はヤドリギの下にいる女の子にキス出来るという特権を持っていました。果実が全部摘まれてしまった時、その権限はなくなります。

柊、アイビー、そしてヤドリギの3つの植物は、イギリスの森林地帯では、冬の間の最もよく知られた緑葉植物です。このような理由から、昔のカントリーで生活する人達から大切にされ、彼らの伝統の一部になったのです。

ロンドンのホテル

ロンドンのケンジントン・ガーデンズの前にあるホテルに宿泊した時のお話・・・。
チェックインして、部屋に入るとウェルカムドリンクの置いてあるテーブルに何か、素敵なプレゼントが・・・。
始め、マッチかな~?と思ってみたのですが、禁煙の部屋にマッチなんて置いているはずがありません。。。じゃ、何?


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ウェルカムドリンクで無料のミネラルウォーターが付いているのも嬉しいのですが、もっと嬉しいホテルからのプレゼントがテーブルの上に・・・。

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これ、'Forget me-not'(忘れな草)の種なんですよ~!!


"A little bit of Kensington Gardens for your garden at home"(=ちょっとだけのケンジントン・ガーデンズをあなたのお家のお庭に・・・)ですって!

ちょっとしたグラスでも、空き缶でもこの種を土に差して水をあげていれば芽が出て、花が咲く仕組み。
ロンドンのホテルって、なんて地球に優しいんでしょう!!
庭好きな国、緑を大切にしている国だからこその、粋な計らいじゃないですか!!
ケンジントンガーデンの前にあるホテルだからこそ、環境を考えた素敵なプレゼントでした。

ロンドンのクリスマス (Christmas in London)2012

今年もクリスマス時期の英国にやってきました。
2012年、ロンドンのリージェントストリートのクリスマスデコレーションはこんな感じです。

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2012年のリージェントストリート


スポンサーが入ってのデコレーションは、企業名も入ってたり、おかしな顔写真が時間ごとに変わる仕組みでサンタさんだったり、趣向も各々違うようです。


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去年(2011年)のリージェントストリート

オックスフォードストリートは去年とあまり変わってないかな・・・?と思いきや・・・可愛い物を発見!!

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ボンドストリート路地                オックスフォードストリート

そこには赤い服を着たティンカーベルが・・・。

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クリスマス仕様のティンカーベル

今年のクリスマスに英国で放映されているディズニーフィルムは「Secret of the Wings」(Tinker Bell=ティンカーベル)の話題です。いつもはリージェント・ストリートにその年放映のディズニーキャラクターがライトアップされているのですが、今年はオックスフォードストリートで、ライトアップされていました。

よかったら、[過去記事:ロンドンのクリスマス(Christmas in London)2011 - No.1]も覗いてみて下さいね!!

市ヶ谷・九段の名所 :ごはん なる川

私たちの事務所近郊には評判のレストランや食事処があります。
以前もイタリアン・ラーメン[市ヶ谷・九段の名所 : 黄金の塩らぁ麺]をご紹介しましたが、今回は和食のお店「ごはん なる川」です。

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ししゃも                                  大根のカルボナーラ

フロアは女性お一人で担当していて、内装はとってもシンプルで落ち着いた雰囲気です。
和食ですが、こちらのお店ではワインもあるし、和の食材を使った色彩溢れる、お母さんの懐かしい味を楽しませてもらえます。

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旬のカキフライ                              焼き鮭の定食

お料理全体の味付けが、控えめなので、個人的にとても好みの味でした。
焼き魚もちょうど良い塩気で、お味噌汁もダシがしっかり効いていて、ご飯が進む!

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こちらの「なる川」さんでは、本当にふっくら美味しい白ごはんを食べさせてもらえますよ~。お米はもちろん、美味しいのですが、炊き方が違うのかな~?
上質なおうちご飯が食べられるという感じですよ~。

[ごはん なる川]

ごはん なる川
住所:東京都千代田区九段南4-7-22 メゾン・ド・シャルー B102
TEL:03-3262-1303

上記は2012年12月現在の情報ですので、ホームページ、もしくはお電話等でお調べになって行かれることをお勧めいたします。

リアルブラウニー

最近、とっても人気のある「リアルブラウニー」というチョコレート菓子を頂きました。
女性に人気のこの商品、今飛ぶように売れている韓国からやってきたお菓子らしい。
恥ずかしながら、流行物にはうとい私・・・。

先日、花の力プロジェクト[過去記事No.1] [過去記事No.2] [過去記事No.3]で岩手県陸前高田市に向かう車の中で、小腹が空いて1つだけのつもりでパクリッ・・・。
「えっ~これ超美味しいじゃん!!」噂には聞いていたけど、チョコレートのどっしり感があるもののサラッっとしていて甘ったるさがないんです。

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チョコレート好きの英国人マークも認めた美味しさ。
「う~ん、これは美味しい」
パッケージも可愛いし、これは人気ですよ!!
あっという間になくなったのは言うまでもありません・・・。

詳しくはこちらをどうぞ→[Market O リアルブラウニー]

マークス ガーデン 2012年11月 川口市(Marks Garden in Kawaguchi)

11月の良く晴れた日に埼玉県川口市にある川口メモリアル和楽邸敷地内にあるモデルガーデン「マークスガーデン」の手入れを行いました。


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バラの剪定

バラの剪定も躊躇なく剪定していくマークの速さはさすがです・・・。
バラの剪定って、どんな形にする?とか、はさみを入れる場所とか、芽に気を付けて・・・とか色々考えて、一瞬ためらうのですが、マークには全くそんな気配はありません。
マークスガーデン川口の中には、2010年の西武ドームで展示したバラやシュラブが多く植わっています。愛おしい、思い入れのある植物ばかりです。


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2012年5月撮影時                           2012年11月撮影時

ほとんどの植物が動き出す春は新芽が出て、ふさふさしボリュームがありますが、冬に入る前のお庭は落葉・宿根草は葉がなくなり、色が変わり、枯れたように感じ寂しくなります。ですが、常緑ばかりの庭を創るよりも落葉、宿根草は上手く使いこなし、寂しいと感じるところには一年草などを使って一年を通じての庭を楽しむことも必要です。
落葉であっても、宿根草であっても、常緑であってもきれいに手入れし、枯れ枝の処理・剪定をして冬準備に入ります。

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春時期にはこんなにきれいな葉の色合い             冬前には枯れて見た目もちょっと・・・

宿根草の特徴でもありますが、冬前(気温が下がってくる時)は葉の色が黄色く・茶色になり枯れたようになります。しかし、宿根草と呼ばれるように根は冬の間も土の中で生きており、春になるとグングン活動を始めて、新芽が伸びてきます。
以前にもお話しましたが冬支度をする秋はガーデニング(庭仕事)にとって一番忙しい時期の一つでもあります。それは、翌年の春に向けての準備という事。


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枯れて汚く感じる葉はきれいに切り戻し                常緑と落葉を上手く使いこなしましょう

庭は春だけ楽しむものではなく、一年を通じて楽しむものと私たちは考えます。
ホスタ(ギボウシ)の葉が黄色くなるのも風情の一つですが、いつまでもその状態にする訳にはいきません。ご自宅のお庭であればいつでも手入れできますが、商業施設の場合は毎日手入れする訳にもいかないため時期が来たら、ちゃんと手入れをして庭全体を一斉に大掃除します。
皆さんのご自宅の冬支度はもう終わりましたか?           

大宮彩の国フォーシーズンメモリアル 2012年11月

ピリッと冷え込んだ11月中のとある日、[彩の国フォーシーズンメモリアル]で真っ青に晴れ渡った空の下、秋の手入れ、球根と一年草植栽を終えました。

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紅葉したハナナシの木                         落ち着いてきた建物と樹木や植物達

ずっと、下を向いて雑草取りや剪定などの手入れをしていると首や腰が痛いな~と感じて、背伸びをすると真っ青な青空に暖かい日差し。は~、気持ちいいな~と思いながら、ベンチに座って休憩タイムでお茶をいただきました。

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メタセコイヤ                    Quercu rubraアカガシワ(アメリカンオーク)

紅葉が晴天の空に映えて、ふっと空を見上げると日本の四季に感謝し、幸せを感じる陽気でした。忙しさの中に束の間の癒しを感じた時でした。
皆さんもこんな日、ありませんか?

ブレナム宮殿 (Blenheim Palace) No.2

ブレナム宮殿はマールバラ公ジョン・チャーチルが、スペイン継承戦争中のブレンハイム(ブレナム)の戦いで立てた戦功によって当時のアン女王から贈られた大邸宅です。バロック様式で、建築家ジョン・ヴァンブラの設計によるもので、彼の子孫で、第二次世界大戦中の首相であったウィンストン・チャーチルの生家でもあります。

英国庭園史のランドスケープを語る際には、必ず出てくる世界文化遺産で、宮殿内にはフォーマル・ガーデン(Formal Gardens) にはウォーター・テラス(Water Terraces) 、ローズ・ガーデン(Rose Garden)、イタリアン・ガーデン(Italian Garden)、シークレット・ガーデン(Secret Garden)があり、ワイルドガーデンもこの中にあります。

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ワイルドガーデン                            ラベンダー

ワイルドガーデン内には日本でもおなじみのホスタ(ギボウシ)やもみじも数多く植わっていて、過去のプランツハンターによって英国に持ち込まれたであろう世界各国の植物も多く配されています。
敷地は広大で、園内には子供も大人も足代わりに乗って、移動できる列車があります。
その列車に乗って、たどり着いた先はプレジャーガーデン。
そのプレジャーガーデンの中にはバタフライ・ハウス(Butterfly House)、マールバラ・メイズ (Marlborough Maze=生垣迷路)があります。


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ガーデンの道具類                           用途に応じて使用するスコップ、くわ

建物の中は自由に見学ができ、昔のガーデナー達が使用していた道具類が展示されています。はさみの種類だけでも数十種類、芝刈り機もガソリンなどを使わない環境に優しいものだったようです。
当時、重機やステンレス製の道具類はなかった時代ですので、どれだけ昔のガーデナー達が使っていた道具類は重くて大変だったことでしょう?

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ヘッドガーデナーの部屋にあるタネ保管箱

当時、ヘッドガーデナーは屋敷の当主、家族、何百人といる使用人の食物を庭以外の敷地内で栽培し、提供するために計画を立て、種を管理していました。
貴重な種や苗はヘッドガーデナーの権限において管理され、指導され、手入れされていたようです。この頃からヘッドガーデナーの権限は偉大だったんですね!!

ブレナム宮殿 (Blenheim Palace) No.1

Sir_Winston-SpencerChurchill_HU_90973.jpg(画像はインターネットより引用)

この方を皆さんご存知ですか?
イギリス戦時内閣の首相としてイギリス国民を指導し、第二次世界大戦を勝利に導き、大戦終結後に再び首相となった英国内でも大変人気のある*1)Sir Winston Leonard Spencer-Churchill(サー ウィンストン レオナルド スペンサー-チャーチル=ウィンストン・チャーチル卿)です。
ブレナム宮殿はOxfordshire(オックスフォード)州 Woodstock(ウッドストック)にある世界遺産に認定された建物、敷地で、チャーチル氏の生誕の場所、現在は第11代 *2)Duke and Duchess of Marlborough(デューク&ダチーズ オブ マールバラ=マールバラ公)の居城でもあります。


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壮麗なバロック宮殿                          フォーマルガーデン

フォーマルガーデンの先に見えるのは湖ですが、ブレナム宮殿を囲むように配置されており、このフォーマルガーデンも、広大な芝生も、配置されている1本、1本の樹木、歩道、景色全体が全て計算の上でデザイン、造成されたものです。
2,000エーカー以上の敷地にブラウンという名の造園家がランドスケープを創り上げました。


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来賓をお通しする部屋はこちら側にあります             プライベートな敷地のイタリアンガーデン


ヨーロッパの中でもイギリスの皇族、貴族が催すパーティの特徴は、招待客が到着するとまずお通しする部屋は豪華なお庭が見える部屋。そこで、ウェルカムドリンクを楽しみながら本会場へ通される時間を楽しむ。
お庭を眺めながら、ウェルカムドリンク・・・
優雅ですね~


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大きなテラコッタ鉢にアガパンサスだけの植栽         散策エリアの庭


植物の株や花が大きい時は一種類だけ大きな鉢に飾るのもごちゃごちゃせず、センス良く見せる方法の一つです。
実は11月30日は故サーウィンストン チャーチルの誕生日でもあったようです!


*1)Sir Winston Leonard Spencer-Churchill(サー ウィンストン レオナルド スペンサー-チャーチル)・・・英国元首相で、彼の家名(ファミリーネーム)は単に「チャーチル」と呼ばれることが圧倒的に多いが、正式には「スペンサー=チャーチル」という複合姓(二重姓)で、フランクリン・ルーズベルト、ダグラス・マッカーサーとは遠戚、ダイアナ・スペンサーとは同家門関係にあたる。


*2)Duke・・・英国では公爵(princeの下, marquisの上)の称号になり、他のヨーロッパ諸国では公国の君主など称号が変わる場合があるようです。DuchessとはDukeの夫人に付く称号ですが、エリザベスⅡ女王の夫であるエディンバラ公=Philip殿下の称号でもあります。

新生RHSJのキックオフ パーティ

昨日は新生RHSJ(英国王立園芸協会)のキックオフ パーティに参加して参りました。
話題の東京ステーションホテルでの開催ということで、参加者の顔触れも豪華でしたよ~。

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会場に入る前にパチリッ                        ホテル内にはボタニカルアートが沢山

乾杯の前には、駐日英国大使館の上席商務官と弊社代表のマーク・チャップマンからもお祝いの言葉がありました。(本人と同時に通訳に入っていたので、画像が撮れませんでした・・・スミマセン!!)

マークからは本国英国のRHS創設に関するお話や創設に関わった歴史的人物のお話、本人がティーネージャーの頃から何十年もの間、英国RHSの会員であること、「ガーデナーは常に勉強をし、学ぶことに終わりはないですよ~」という事や、「皆さん、日本の園芸普及、日本のgreener(緑多く)、景観をよくするためにこれからもRHSJの皆さんと共に頑張りましょう。」というようなメッセージでした。(あ~、ボロボロの訳だったので、今思い出しただけでも恥ずかしい。会場にいらした参加者の皆様、スミマセンでした・・・。マークとの打合せ無だったので、通訳になっていなくて大反省です(-_-;))

その他にも様々な来賓の方から新生RHSJに向けてメッセージタイムがありました。

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須磨佳津江さん                             華道家の假屋崎省吾氏

NHKの『趣味の園芸』で1994年から1999年3月まで5年間毎週司会をし、2005年3月までの11年間にわたって不定期に司会を担当した須磨佳津江さんや現代風プランツハンターの西畠清順氏、華道家の假屋崎省吾氏、東京農業大学教授の「ミッチャン」こと近藤三雄氏など豪華メンバーでした。

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ホテル内の調度品                            ちょっと疲れた時にはこちらのソファーで・・・

今、注目、話題の東京ステーションホテルですが、ホテル内はシャンデリアや家具は洗練された中にも温かみのある色合いで、繊細でセンスあるボタニカルアートの壁掛け等が飾っていたりして、どことなくロンドンのホテルみたい。というのも、英国は建物である器が古くて、歴史あり、重厚感があるのに内装や調度品、家具などはモダンなデザインだけれども建物に合っているような洗練された雰囲気を取り入れる。
まさに歴史ある東京駅に隣接するホテルは英国をイメージにしている感じ?
今回の「新生RHSJキックオフパーティ」にはもってこいの会場ではなかったでしょうか?

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光の当て方も勉強になりますね~

レンガ造りも英国っぽい。
東京駅は、西洋建築を勉強された辰野金吾と葛西萬司が設計したことで有名です。

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駅の向こう側には高層ビル群

日本でもイギリスの文化同様に歴史ある、価値ある建物や施設を残し、現代に適した暮らしができるように内装を変えていくという考えが広まっていけばいいな~。それと同時に緑を活かす手法、ランドスケープ(景観)について、植物の使い方について、日本中の人々がもっと考えてくれるといいな~。
ガーデニングで日本を元気に!!

英国東部リンカーンシャー生まれ。国内4つの専門カレッジでデザイン、園芸を学び資格習得。長野県の英国式庭園ヘッドガーデナー及びデザイナーを経て、ブリティッシュクリエイティブデザイン社設立、2011年よりマークスガーデンアートを展開。(マークからのご挨拶)

英国東部リンカーンシャー生まれ。国内4つの専門カレッジでデザイン、園芸を学び資格習得。長野県の英国式庭園ヘッドガーデナー及びデザイナーを経て、ブリティッシュクリエイティブデザイン社設立、2011年よりマークスガーデンアートを展開。(マークからのご挨拶)


英国の専門カレッジでデザイン・園芸を学び、チェルシーフラワーショー金メダル獲得メンバー等を経験。2008年入社、英国で得た知識や感動を伝えたくてブログを書く日々。好きな庭仕事は雑草取り。

ガーデンデザイン・ランドスケープデザインの提案・設計・施工・維持管理、ガーデングッズ/ファニチャーの輸入販売等を全国各地でご提供しています。

書籍:小さなスペースをいかす美しい庭づくり

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