今夜の東京は台風17号の影響で、物凄い風と激しい雨が降ったり、小降りになったり。
観測史上最大の風速とのこと。去年の様に街路樹の大木が倒れて、これ以上被害が拡大しませんように・・・。皆さんのご自宅やお庭に被害が出ませんように・・・。祈るばかりです。
さて、今日ご紹介する「ヒドコートNo.2」はメドゥについて。
今年のバラとガーデニングショウのシンボルガーデン「キャス・キッドソン~秘密の庭」を担当して*1)メドゥを創りましたが、そのメドゥを創るのはちょっとした苦労がありました。。。何とかキャスさんのコッツウォルズのお庭にあるようなメドゥを演出しようと植物収集を始めた頃、使用したい植物の調達が難しく、植物の咲く時期も違う、入手できるはずの植物も気候のせいで思ったようにボリュームが無かったり・・・。
そんな時はアイデアの転換をして、できる範囲で行う。この時はレースフラワーやアグロステンマ、グラス系、ピンクのあざみ、コーンフラワーなどの組み合わせでのメドゥエリアでした。
イギリス・ヒドコートで見たワイルドフラワーはこの時期、きれいに咲き揃って、風になびく姿がほんわかしています。ポツポツと赤いポピーがインパクトになっています。
ガーデニングショウでのメドゥも雰囲気がありましたが、こちらのメドゥは白が基調で高さが揃っています。青のコーンフラワー、アグロステンマ、デイジー、イネ科のグラス、赤いポピーが配合されています。
メドゥガーデンは手入れがいらないという事ではなく、どんな植物のメドゥを創りたいのか、春用?夏用?どんなタイプの種を蒔きたいのか?オーバーシード(over seed=追加での種蒔き)で管理をし、植栽したての時は雑草取りなどを行いながら創っていきます。
弊社デザインの白馬コルチナイングリッシュガーデンに「サマーメドゥガーデン」があります。そのメドゥガーデンについてはまたの機会にご紹介しましょう。
シングル(一重)のデイジーがワイルドっぽい!!
この赤いポピー、今年の春、日本国内での入手が極めて難しくて、数も間に合いませんでした。残念ではありましたが、マークが創り上げたメドゥは高低差があり黄金色のグラスと草むらに隠れているニワトリなどストーリー性がありました。
は~、こんな光景。。。「田舎にいるな~」と思わず両手を広げて空気を思いっきり吸いたくなるような青空と景色です。
樹木や草花を自然帯で残し、その自然や動物を愛するイギリス人を象徴するかのようなメドゥの光景。派手すぎず、優しい色合いと自然をリスペクトした景色。。。
何となく、ほんわかしませんか?
*1)メドゥ・・・英語のスペルはmeadow(=牧草地、草地etc)と訳されていますが、英国では牛や馬、羊を放牧している牧草地帯のことで、一般家庭でメドゥガーデンを創る場合、重要視している芝生とは一味違う形で管理しています。これも、自然と共有した庭のあり方を追及しているイギリス人の庭へのリスペクト(respect)の形とセンスのあり方でしょうか?